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つぶやき 谷岡ヤスジ
漫画家 谷岡ヤスジ 氏は、今から21年前、1999年6月14日、56歳の【若さ】で世を去りました。
【若さ】を、あえて強調したのは、今の私より、4つも若いからです。
つまり、私のこの4年間の精神的快楽と苦難が、マルマルなかったというふうに考えると良かったのか悪かったのか?……あかん、それなら父親より先に死んだことになります。
それはともかく、谷岡ヤスジ 氏が売り出してた頃、私は彼の描くマンガが、一切理解できませんでした。
ただただ、ナンセンスで、ハチャメチャで、乱暴で、いいかげんで、下品で、下ネタ満載で……。
それが、今になって読み返すと、その物凄いパワーと底知れぬ生命の悲哀に、圧倒されるばかりなのです。
この味が理解が出来るまでに、ようやく自分が成長した……というよりも……昔の自分がいかに狭く浅い精神の持ち主だったのかと、情けなく思えて仕方がありません。
こんな漫画家、アーティスト、自己表現者は、おそらく2度とこの国には出現せんと思います。
薄く、狭く、無難に、いびつなおりこうさんになってしまった今の社会が、まず、許すことがないでしょうから……。
自民党がどうだ……安倍さんがどうだ……日本はどんどん悪い方向に向かっている……と、いうことに、私は比較的、無関心をよそおっているのですが、
それでもまったく別の切り口から眺めてみると、
やはり確実に、この国は合成添加物や合成着色料ばっかりの文化が、水性塗料のように、ベニア板に塗りたくられてるようにしか見えません。
とにかく、世の中に溢れているものが、だいたいが味気ないです。 残念です。