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女性の魅力

 人間……私からすれば、特に女性の魅力とは?

 それはまず、内面から染み出すような知性である。もちろん、あくまで私の主観に基づく。

 知性というのは、辞書で引くと、
「物事を知り、考えたり判断したりする能力」とある。なんだか実利的で、その上功利的なニュアンスにも、撮ろうと思えばとれるが、私としてはまったく解釈が違う。

 もっともっと多岐に渡り、ジャンルも広がり、創作や自己表現、価値観、喋り方にまで深まるのだ。

「私は、その男の写真を三葉、見たことがある。」と、小説を書き出したのは、太宰治だが、今朝あえて久保研二は、

「私は、その人の写真を一葉、見て感動した」と、言いたい。

 さすがに深くまでは知らないが、おそらく根っこは相当不器用な人なんじゃないかなぁ? と思う。
 なぜなら、人が見ていない場所での努力の量が半端ではないことを知っているからだ。

 重ねる年齢は、美しい女性にとっては、特にネガティブな方向に出る傾向が強いのだが、きちんとした向き合い方……彼女の場合は特に自分の音楽に対し……真摯であり、寡黙であり、ストイックであり、不断であり……。

 そういうものが知性となり、さらに品格として現れるのではないのだろうか。

 以前の投稿の繰り返しになるが、職業的在り方を貫くことを「品格」と呼ぶのだと思う。

 おそらく彼女は、自らの物理的肉体が許すまでアコーディオンを奏で、歌を歌い、歌を創り続けるにちがいない。
 そしてきっと、私の死後に開催される「久保研二を偲ぶ会」で、数曲歌ってくれるはずだ。

 職業には定年があっても、職業的生き方には期限がない。

 この方……アーティスト名を、
「マルカート 」 さんという。

 以前は東京で活動していたが、今は故郷である札幌を拠点として、アコーディオンの弾き語りや、もちろん、インストゥルメンタル も奏でている。

 私とは、ちゃんと数えたことはないが、たぶんもう20年近い付き合いになるはずだ。
もちろん幾度か山口にも来てもらったことがある。

 本の印税が入ったら、まっさきに航空チケットを送り、山口……俵山温泉あたりで、接待しようと企んでいる。

 もちろん、取らぬ狸のなんとやら……なのは言うまでもない。

 この世のすべては、夢……まぼろし……これからも……。

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