マウントすると成長は止まる

経験はBeingなので誰も否定出来ない

人に何かを伝える時、特に「教える」立場の時に最初にやることってなんでしょう？

現状把握して「上手く行かない所を正す事」に務めると思います。

この時、明らかに成功を阻害していると思われる「癖」とか「結果が出にくい方法」を発見したら「それがダメなのでこう言う風に直した方が良いですよ」と教える事になると思うのですね。

ダメだから直す…当たり前ではあるのですけれども、急を要する現場での対応でも無い限り「ダメ」と言う言葉で否定すると相手との間に壁が生じます。

相手がどの様な状態であれ、そこまでにして来た結果としてその状態が形成されている訳です。

本人が薄々「このやり方は間違ってるんじゃ無いかな？」と思っていたとしてもそれを頭ごなしに否定する事で確実にマウントをする側とされる側に認識が固定されてしまう事でしょう。

なぜなら経験から生じる行動とはほとんどBeingなので、その人の在り方を否定する事と同義なのです。

＊神様でも無い限り無理な事ですね〜w

その在り方にマウントすると言う事で、それが相手に受け入れられている場合は強制力が強まって相手が「素直に話を聞く効果」は高まる事でしょう。

でも「教える」と言う点でみると、その状態って相手の行動を萎縮させる事に繋がるので特に技術系の修練だったりすると相手の成長速度はむしろ落ちる事になりかねませんし、

何より大きな落とし穴として、教える側である自分の成長が止まる事を覚悟しないとなりません。

教えるから成長できる

「人に伝える」と「人に教える」は目的が全く違います。

前者は相手の知識が増える事で、後者は自分の知識が増える事です。

「正しいことを伝える」のは究極的には教科書を読めれば済む事なのですけれども「正しいことを教える」となると最終的に相手が正しくなる事以外にその目的が果たされた事にはなりません。

当たり前の事ですが、なかなか難易度の高い事でもあります。

なぜかと言うと前出のマウントをとった瞬間から「教える」が「伝える」になってしまうからです。

教える事の目標は「相手がそれを習得する」と言う事です。

とすると、

前出の「癖」とか「結果が出にくい方法」の中からその要点を本人が気づいて修正をする…と言う事以外にコンプリートする事は叶いません。

否定をした時点で相手がする行動は大きく分けると２つしかありません。

・今までのやり方にしがみつく
・今までのやり方から逃げようとする

前者はそもそも話を聞いてくれなくなりますし、
後者は本人が「気づき」から逃げてしまいます。

この様な状態になってしまうと、もうどうやっても「教える」は達成出来ません。

「教える」の現場でマウントとる事は全くナンセンスな事なのですね。

人に教える事が一番勉強になる

としばしば語られますけれどマウントしてる状態ではその勉強は出来ません。

自らの成長を促し続けたいのであれば、マウント…そのキッカケになる否定の言葉は発しない事です。