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学級通信 言葉は教室のインフラ

とある町で小学校教諭をしています。わいぬです。
主にX(旧Twitter)で日々の学びや気づきについて発信をしています。

今回の記事は令和型教員サークル「まほろば」のマガジン「紡ぐ学級通信」のリレー記事でもあります。
6人のメンバーで様々な角度から学級通信への思いを発信しています。
あわせてお読みいただけると幸いです。

 前回はとぅけさんが今にフォーカスするという内容で書かれていました。

 学級通信を通して子どもたちの「今」を切り取る。
 写真で切り取ることもできますが、言葉で切り取ることもできます。
 今回は通信で言葉を育てることについて記事を書いていきます。

言葉は教室のインフラ

 「言葉は教室のインフラです。」
 どこできいたのかは定かではありません。
 しかし、ずっと心の中に残っている言葉です。
 誰の言葉か知っていたら教えてください。
 
 インフラとは基盤という意味です。
 授業でも学校生活でも言葉が全ての基盤となる。
 相手に投げる言葉に温かみがあるか。優しいものなのか。
 乱暴な言葉が飛び交う教室では安心して生活できません。
 言葉を育てることで教室も育っていく。
 
 言葉を育てるとはどういうことなのでしょうか。 

 その第1歩は子どもたちの良い行動、良い行いを教師が端的な言葉で価値づける
こと
です。

 言葉を育てる実践として菊池省三先生の「価値語指導」があります。

 価値語とは考え方や行動をプラスの方向に導く言葉です。

菊池省三 365日の価値語 プラスの言葉で成長に導く最高の教室 より

 私も日々価値語指導に取り組んでいます。
 いくつか価値語をご紹介します。

『準備が8割』
 授業前にノートや教科書を開いで授業に臨む姿勢をほめる。
『プラス1』
 掃除の担当場所以外に自分にできることを1つ見つけて取り組む。誰かのために何かいつも以上に行動しようとしたことをほめる。
『みんなの教室』
 教室のロッカーや棚などみんなで使う教室をきれいにするように心がけることをほめる。
『一人が美しい』
 運動会の表現活動。一人で姿勢よく静止している姿勢やそれぞれが堂々と演技をする心づかいをほめる。

 学校生活や授業でこれからの行動を価値付けます。
 写真と合わせて子どもたちに伝えることでより効果があります。
 写真については以下の記事を参考にしてください。


 価値語を子どもたちの共通言語にしていきます。
 
 「そのプラス1いいね。」という言葉が教室にあふれていきます。
 
 また、キャッチコピーを使うこともあります。

 例えば次のような言葉を使って実際に指導しました。

人の想いは、見えるものではなく、気づくものでした。

JT CM 2016年 コピーライター 米田恵子


 誰か気づかないけれど雑巾をきれいに揃えられていたことがありました。
 子どもたちには、「きっと誰かが次に使う人のためにきれいにかけてくれたのか、それとも誰かが気づいて揃えてくれたのでしょう。誰かが揃えてくれるその『次の人のために』という気持ちが見えますね。」
 後に、「実はねこんな言葉もあって・・・」とこの広告キャッチコピーをあわせて紹介したりもします。
 
 人の想いは見えるものではありません。学級には『次の人のために』の行動が溢れている。
 そこに気づける。感謝できる心が大切なのかもしれません。

 このように、子どもたちのプラスの行動を端的な言葉として指導していきます。
 そして学級通信でもそのやりとりの様子や写真に価値語をあわせて伝えていきます。学級通信を通してプラスの行動や考えを発信するのです。

 教師が手本となりプラスの言葉を使っていく
 子どもたちに言葉を植林する
 子どもたちの中に文化として根付いていく
 プラスの言葉が学級の文化となる
 子どもたちがその言葉を使うようになる
 言葉が整うことで学級が育っていく

 言葉は教室のインフラです。

 日々の学級経営や授業だけでなく学級通信を通して価値語を学級に浸透させていきます。

 言葉を育てることで学級も育っていきます。

 さらに、書くことで意識できることもあります。
 学級での日々をふりかえり学級通信でアウトプットすることで学級でのプラスの行動を価値づけていくことができます。


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