見出し画像

1席25万円のボクシングというエンターテインメント

初めて有明アリーナに出向く、ボクシングの試合を10年ぶりぐらいに見に行くのだ。1席25万円である、ビジネスでやってきてなんだかんだで2泊で200万円ぐらいは使うのだろう。日本はリセールさせないからそこまで高くないよ、アメリカとかだとどんどん値段が上がっていくからね。古い友人との久しぶりの邂逅は、井上尚弥の試合があるから一緒にいかないか?だった。前座の試合、すべては観られなかったがメインカードの2本はしっかり観戦できた。日本人のマナーは素晴らしいよ、アメリカだったら対戦相手が出てきたらブーイングが鳴り止まないよ。そこに僕は、まだ日本人はブーイングの仕方を教わっていなんだよ、と伝えるとアイルランドの選手を横目に彼は大笑いをする。

いいサイズのいいアリーナである、リングから近い席だったのでロープ越しに選手の生音が聞こえる。腰と手首を痛めてからしばらく離れているが、昔ボクシングにハマっていたことがあって、ツアー中の場所でボクシングジムがあればマイグローブとともに常に訪ねていって練習させてもらっていた。右手首の状態が良くなくなってから、パンチを打てなくなったがボクシングはとても楽しいスポーツで、頭の回転をなかなか止められない僕にとってはピッタリのスポーツだった。そんなことを話していると、その海外の友人は俺、この間試合に出たんだよとビデオを見せてくる。長年知った仲だけど、そんな趣味があることは露知らず。

試合後の会見をみてみると、通訳は神経とだけ訳していたが、Sciatica Nerveを痛めたとコーチが話していた。坐骨神経痛のことである、前代未聞の終わり方をしたのだが、腰といい手首といい、思わず分かるなぁっと優しい気持ちになる自分がいる。さて、今回のボクシングでやはり注目したのは演出である。親父に連れて行ってもらって後楽園ホールに見に行っていたときと比べると、ボクシングのショー化は歴然としている。音も演出も非常に参考になるものだった、そんなマニアックなシーンばっかりを撮影していると、友人が思わず笑って、時にはWAGYUMAFIA以外のことも考えた方がいいよと肩を叩く。いやいや、このパイプ椅子が25万だったら俺らはもっと上にいけるはずなんだ。やはりエンターテインメントは素晴らしい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?