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和牛版ジンギスカン「ワギュジスカン」鍋、ついに海を渡る

コロナが生んでくれたもうひとつの財産は、なんといってもワギュジスカンの専用鍋だろう。エンジン部品などの精密加工メーカーの由紀精密と共同開発したこの鍋はまさに発明だった、工業デザインでの独自の視認性、マイクロピーニング加工を世界で初めて施したことで肉の焼き方も全く違う。そんな僕らのワギュジスカンが昨夜初めて海を渡り、香港でついにデビューした。まだ家族やその友人だけの限定公開だが、そのワギュジスカン誕生から見守る人間の一人として感慨もひとしおだ。

家族バカンス中の共同パートナーのJeroより届く。プーケットのプールの写真と混ざっていたのが、WAGYUJISUKANの写真とビデオだ。毎日みている鍋だが、香港のゲストたちが食べている様子をみると、いつになく新鮮な気持ちになる。評価はとても良く、「日式焼肉」の概念が根本的に変わったというコメントもいただいた。それもそうだろう、日式=日本の焼肉スタイルを標榜しながら、韓国料理であるキムチやナムルを取り混ぜていかないとなかなか野菜が摂取出来なかったのが今までの焼肉の文化だ。このワギュジスカンは1つの鍋で全てを完成させる、ロインの油でコンフィのように野菜を火入れし、そして締めの麺は牛骨スープでゆっくりと似ていく。僕らが目指していた完全食がついに実現されたのだ。

和牛とともに新しい食文化が香港に届く。こういう形で食は伝播していったのだろうなぁ。それにしても楽しみなのは、このワギュジスカンが現地の食材や文化などを取り入れて独自進化することだ。香港のセッションが終わって毎夜食べていた火鍋、そのスープが日本でワギュジスカン火鍋となり、そしてそのレシピが香港に逆輸入された。香港はスープ文化であり、タレの種類も無限にある。これからのワギュジスカンの進化は、まさしく和牛が輸出されて現地の料理になるのと同じく、海外の食文化フィルターを通して生まれる新しさにかかっている。今からとても楽しみだ。

YAKINIKUMAFIA HONG KONG


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