一見さん。
1月28日(日) 2018
一見さん。いちげんさん。
これは、老舗の料亭など
(行ったことはないけど)
初めてのお客さんはお断り、の意味。
聞いたことはありますよね。
京都はいけず、の、代表格みたいに
言われることもありますが、
そもそもの意味は?
紹介者がないと入れない、という
意味よりは、、
初めて来るお客さんは、その人の
好みを把握できてないので
困ります、、というのが本来の意味。
京都のお菓子は、水がちがうせいか、
たんなる気のせいか、味がちがう?
茶事をするたびに、宅急便への感謝は
深まるばかりでしたが、
お人によっては、わざわざ新幹線で?!
早朝、お菓子を買い求めてから、東京で
お出しする先生もいらっしゃいました。
すげえー気合の入れようです。
そのかたは、もう鬼籍に入られましたが、
学ぶこと、考えさせられることは
多かったです。
京都の老舗のお菓子屋さんでも
一見さんお断り、がありました。
というか、、、、のちに
そうだと知り、いわゆる一見さんのまま
買い求めたことがありました。
一見さんお断りを知ってからは、
つどづど「以前に購入したことのある
〜〜ですが」と切り出して
発送してもらいました。
宅急便への信頼は、本当に頼もしい。
けど、けど、もしももしも
なんらか未然の事故が起こってしまった場合、
お抹茶を手配していたのに加え、
別のお抹茶も用意しておきます。
そのくらい、万一の想定、リスクヘッジは
重要だったりしますし、
それでも何か起こってしまった場合の
とっさの対応は、もう天にお任せするしか
ないという感じです。
臨機応変。これも求められます。
一見さん、の話でしたね。
お茶事で出される懐石料理は、
季節のものですから、だいたい想定できる
、、にしても、
もしも苦手な食材があれば
事前に亭主(茶事の主催者)が尋ねる、
あるいは、お客の方から申し出る、が
よし、と言われます。
よく知る仲なら、相手の好き嫌いにも
精通している、という素地があり、
一見さんだと、喜んでもらう手段が
未知であるから、もてなす側も困ります、
というリスクヘッジなのです。
昭和の代表として放映され、
昭和の終焉として終了した
「サザエさん」の
登場人物である、三河屋さん。
ご用聞きかつ配達屋さんで、
お届け先のご家族の事情を把握している。
現実の事例であるのかどうかは
不明ですし、、極端ですが、
そろそろ、、
お醤油の切れると頃合いだろうから
新しいお醤油を届ける、といった
ところまで踏み入るか、踏み入られるか、
微妙な関わりですが、それもあり
と思わせるほどの気の利かせ方をするのが
一見さんお断り、の矜恃だと言えます。
相手を知ることで、相手を喜ばせたい、
という、もてなしの根底は
すべてに通じるかもしれません。
和に親しんで運を開く。