JX通信社の「当選確率シミュレーター」は新聞へのタダ乗りになっていないか?
JX通信社が、新聞各紙の選挙情勢を統合して確率として表示する「当選確率シミュレーター」という面白いサービスをリリースしています。
これ自体はよくできたサービスであると思うのですが、ちょっと気になるのは、データの元である新聞社になんらかの対価は払われているのかなという点です。
新聞各紙は公共性のあるメディアですので、選挙情勢をウェブサイトで無料で見れるようにしていたりします。そのデータを使って有料サービスを提供するのであれば、著作権等については問題にならないでしょうが、道義的にはJX通信社から新聞社になんらかの料金を支払うべきではないかと思います。
JX通信社のサービスは各社の報道を統合した、メタアナリシス的なものになりますので、精度は各紙それぞれのものよりも高くなるでしょう。しかし、だからといって「新聞報道に価値がない」などということにはなりません。
コストをかけてデータを集めて情勢報道をしている新聞社に「タダ乗り」するような事が起きれば、新聞社が情勢報道をできなくなるかもしれません。業界がwin-winになれる仕組みができればよいなと思います。
選挙とは関係ないですが、よろしければぜひ私の著書もご覧ください。