元利均等返済より元金均等返済の方が有利?
こんな記事がありました。
これはかなり微妙だと思います。
というのも、住宅ローン金利というのは個人が借りれるお金の中でもトップクラスに金利が低いものなわけです。低い金利で借り入れができるなら、それはなるべく長く借りておく方が有利です。なぜなら、低い金利の借入を返すくらいなら、そのお金で投資をした方がよいからです。
例えば、住宅ローン金利が1%だとしましょう。1000万円分の繰上返済をするくらいなら、そのお金を適当なインデックス投資信託に投資すれば、平均で5%くらいのリターンは十分に見込めるでしょう。単純計算で差し引き4%の儲けになります。
記事中でも一応返済当初の返済が増えることをデメリットとして挙げていますが、それは単に返済がキツいからというよりも、わざわざ低い金利で借りているお金を早く返してしまっていることのもったいなさの方が私としては気になります。
金利の高い借金はなるべく早めに元金を返した方がよいですが、住宅ローンなどの極めて低い金利の借金の返済は延ばせるだけ延ばしてそのお金をもっと有効に活用した方がよいと思います。
ほかには奨学金もそうで、金利の高い奨学金もありますが、普通は金利が低かったり、無利息のものもあります。
私は無利息の奨学金を借りていましたが、上記のような考え方のもと、繰上返済は一切しませんでした。周りにはせっせと繰上返済をしている人もいて、損だからやめた方がいいよとアドバイスしたのですが、「借金を抱えている状態そのものがイヤだ」といって早期に返済しており、このあたりの感覚はなかなか理解されないのだなと思ったものです。
よかったら著書もごらんください。