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日本からの独立宣言 #142 ベトナム現地法人社長就任
ベトナムに生産拠点として進出して、2021年に10年を迎えています。
現在、現地法人では、約300人の社員が働いてくれています。
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ベトナム人に対する私の評価です。
多少の偏見もあるかと思いますが、ご容赦ください。
ベトナム人、特に長く働いてくれている人たちは、とても勤勉です。
与えられた職務に対して責任を持って対応してくれます。
反面、与えられたこと以上のチャレンジする部分が少し物足りないと感じています。
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現代は、VUCAと言われる通り、先行きの予測が難しい時代です。
現地法人の売上は、日本の親会社に向けたものが100%です。
これまでは、黙っていても買い上げて来たと言えます。
しかし、それでは、良くも悪くも日本の業績に左右されることになります。
特に、業績が不振となった場合、連動してベトナムの現地法人の業績も落ち込めば、連結して経営する立場からも厳しいものとなります。
そこで、日本の業績に左右されることなく、独自に自立した売上を構築することが大きな課題となってきます。
そのため、2022年に販売ライセンスを取得して、翌年に営業部門を創設しています。
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そして、先般、盛大なる社長就任式を開催しました。
ベトナムに進出して、10年を超えますが、その間、現地の社長は日本人が務めて来ました。
しかし、今回は、初めて、ベトナム人を社長に任命したのです。
そして、新社長は、自身の責務を理解した上で、日本に依存しない独自の売上目標を掲げて、高らかに独立を宣言してくれました。
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当然、これからも、親子の関係は継続されます。
しかし、何か起きてから慌てるのではなく、自律した経営をして行くための宣言です。
また、宣言と元に、ベトナム人の社員たちだけで、決めたスローガンも発表されました。
その意味でも、ベトナム人が社長になることは、明確な会社としての意識表示となったと思います。
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私からは、日本の親会社よりも大きな会社になって欲しいと期待と確信のエールを贈りました。
ここから大きく、飛躍してくれることを期待しています。