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コレステロール低下医療に関する緊急提言
診断でコレステロールが高いと言われたことはありませんか?でもコレステロールの基準値は学会によって様々です。
この記事では各学会毎のコレステロール基準値の違いと米国心臓病学会/心臓協会の見解について解説します。
コレステロール低下医療に関する緊急提言
日本脂質栄養学会から日本動脈硬化学会 理事長 佐藤靖史先生に宛てた提言です。
コレステロール悪玉論を否定し、スタチンは細胞毒であることを根拠を元に論じています。
そのPDFからの抜粋を掲載します。
以下の図はLDLコレステロールの各学会における基準値の違いを表しています。
各学会の基準値比較表
人間ドック学会と米国心臓病学会/心臓協会は190を上限としてます。ただ、米国では健常者はLDLが高くてもスタチン療法対象ではないようです。
日本脂質栄養学会ではLDLが高い方が長寿であるとして各種疾患予防にLDL低下を目標としないとしています。
ACC/AHA ガイドライン2013年骨子
以下に抜粋します
「LDL-C上限値を決め、それをターゲットとして治療する医療、 臨床的なエビデンスがない」で放棄した。
また、 「低けれ低いほどよい説」エビデンスも認められなかった。
中性脂肪値(TG)をリスク因子とするエビデンス認められなかった。
ということで、ACC/AHAガイドラインではコレステロール悪玉論を放棄しています。
そして、この提言におけるスタチンに関するところを抜粋します。
スタチンでLDL-C値を下げても、CHD予防に有意な効果は認められなかった。
コレステロールエステル輸送タンパク(CETP)の欠損者ではLDL-C値が低くHDL-C値が高いが、CHD死亡率も高い。
CETP阻害剤はHDL-C値を上げLDL-C値を下げたが、CHD予防に有意な効果は認められず、総死亡率を上げた。
成人の1日に必要とするコレステロールは1.5g、このうち0.3gが食事由来であり、残りは体内で合成されている。HDL中でコレステロールはエステル化され、血中の CETPはこれをLDLに輸送し、LDLは組織にコレステロールを再分配する役割を担っている。
スタチンはミトコンドリア毒―むしろ動脈硬化を促進し、心不全を発症させる。
まとめ
以上が、この提言の抜粋ですが短い文章なのでぜひ全文をPDFで読まれることをお勧めします。
スタチンは細胞毒です。コレステロール低下薬を処方された場合は、それが「スタチン」という種類でないか調べましょう。
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