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読書記録 「和菓子のひみつ」

前回から子ども向けの書籍に注目しています。
今回読んだ「和菓子のひみつ」は、2024年6月発行で、これまで紹介してきたなかでもっとも新しい書籍です。

新しいだけあって、いろいろな和菓子解説本のいいとこ取りしたような本で、子どもはもちろん、基本を知りたい大人も十分楽しめる内容です。

定価1720円+税。

月毎の和菓子」の紹介には、具体的な和菓子の写真のほか、浮世絵や史料から読み取れる和菓子、その月のお祭りと和菓子など、ぎゅぎゅぎゅっと詰め込まれています。
今まで読んだ本の面白いところをうまくまとめた感じで、これ1冊で何冊分にもなりそう。

また「神様・仏様と和菓子」のページが新鮮でした。
寺社と、その門前で発展したお菓子が9ヶ所セットで紹介されています。
このページを読むと、和菓子の発展に、信仰が大きく影響していることがよくわかります。

最近のイベントも紹介されていて、
菓子やもちを神前に供えて健康や福を願う神事「嘉祥祭」では、2018年に嘉祥祭が始まった福徳神社が紹介されています。
神社の隣のCOREDO室町では、期間中に和菓子フェアがおこなわれるそうで、神社周辺の店舗で買い物をした人は「嘉祥祭の御朱印」も授与されるそうです。
商業施設が一緒になって盛り上げるというのもおもしろいですね。


いつものようにお店チェック!

全国の郷土菓子のページでは、個人的にこれまでチェックしていなかった(気が付かなかった?)気になるお店が出てきました。

愛知県の「生せんべい」のお店『総本家田中屋』さんです。

永禄3年(1560年)、桶狭間の戦いで織田勢に押された徳川家康が、岩滑城(現在の半田市)を訪れた際、百姓家の庭先に干してあるせんべいを生のまま食べたところ、それを気に入り献上させたことがきっかけと言われています。

「和菓子のひみつ」P117

愛知県知多半島の特産銘菓「生せんべい」は、お餅のようにもちもちとした歯ざわりで、黒砂糖と蜂蜜のほのかな甘みが口に広がる風味豊かな半生菓子で、どこか懐かしい味が楽しめます。
「焼いて食べるのですか」とよく聞かれますが、焼かずにそのままお召し上がりください。

総本家田中屋

説明を読むと想像で口の中がいっぱいに!笑
生せんべい、いただいてみたいです!


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