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読書記録 「あんこの本」

『あんこの本』はタイトル通り、「和菓子」の本ではなく、「あんこ」の本です。
また「あんこの知識」の本ではなく、「あんこを作る人」にスポットを当てた本です。

現在購入できる「あんこの本」は、上のアマゾンのリンクの2018年発行の単行本なのですが、私は図書館で借りた2010年発行のB5サイズほどの本を読みました。
(今の本は、この頃から追記されていて情報も増えているみたい)

つまり長く読まれている本です。

あんこの本ですから、和菓子に限らずあんこを使った商品を販売するパン屋さんや蕎麦屋さんも紹介されています。

この本が人気な理由は、あんこのお店の紹介本のようであって、実はあんこを作る人の魅力を伝える本だからではないかと感じています。
知っているお店でも、読むと新鮮な気持ちで、あんこを作る人とその人が作るあんこに会いに行きたくなる、そんな本です。

今発売されている本はどうなっているのかわかりませんが、すでに閉業されているお店もありました。
でも人の魅力が紹介されているので、「もうやってないじゃん」とは思わないんですね。読み物としてもおもしろいです。

著者の「姜 尚美」(かん さんみ)さんは、2007年まで京阪神エルマガジン社にいらっしゃった方。(個人的には接点はありません)

前書きで、いきなり心を掴まれました。

あんこが苦手、という人は意外に多いと思う。
実は私も、10年ほど前まで、あんこが苦手だった。甘いし、くどいし、3口で飽きる。
小麦粉や卵やバターを泡立てたり溶かしたり混ぜたりするタルトやパイに比べて、
どこまで食べても小豆と砂糖、どれを食べてもあんこ味の饅頭やおはぎは、単純で、面白みにかける食べ物に思えた。

でもそれは、あんこのことをきちんと知らなかったせいだ。

「あんこの本」あんこを知る旅

まさに、私がつい最近まで思っていたこと。
「あんこは結局あんこ」、洋菓子の複雑なバリエーションの方がおもしろいし美味しいのでは?!と、本当につい最近まで思っていました。
(今はあんこを知る旅に出て、あんこを愛する人になりましたよ!)

お店に直接会いに行けなくても、あんこを愛する人たちに出会える本です。


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