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【保存版】海外大学院進学!志望理由書(SoP/PS)の書き方講座
こんにちは!このページでは「全提出物の中で最も合否に影響を及ぼす」と言われている志望理由書の書き方を解説していきます。
私が実際に提出して合格した文章をもとに、どのようにして内容を考えれば良いのか、絶対に書かなければならない内容は何か、どうやったら合格する志望理由書が書けるのかetc…について、超丁寧に解説していきたいと思います。
目次のステップを1つずつクリアしていきましょう。
ではさっそく、Let's start!
はじめに (大切!)
スタート!と言ったばかりで大変恐縮なのですが、まずは全体の流れを一回掴んでおきましょう。ゴールが見えた方がやる気も出て、良い志望動機書が書けると思います。
全体の流れとしては、
1. 準備・推敲:書く内容や構成を練り、日本語で下書きを書く段階
2. 執筆:英語で志望理由書を書く段階
3. 修正:スペルミス、ネイティブの添削を頼むなどの見直しの段階
となりますが、それぞれの段階にかける時間の割合ってこんな感じだと思っていませんか?
![](https://assets.st-note.com/img/1707185743193-MmnYkr9dsa.png?width=1200)
分かります!
SoP/PSを書いている時間が長いのが当たり前だと思ってしまいますよね。
しかし、志望動機書に最も必要で時間をかけなくてはならないのは「下調べや推敲」なのです!!
なので、イメージはこのような感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1707186226282-as0QugFqNd.png?width=1200)
多分、私は最終的には準備と推敲に100時間くらい費やしました。
これは時間をかけすぎだと思うし、私の場合は留学エージェントを頼んでいなかった&このようなサイトでの情報共有がほとんどなかったので全て自分で調べていて時間がかかってしまったこともありました。
また、最終的に合格したフロリダ大学出願の3ヶ月前にイギリスの大学を受けていたので(見事に全部落ちました)、そのとき準備した時間も合わせてこのくらいになっています。
では、全体像とそれぞれの段階にかける時間の割合がわかったところで準備に入っていきましょう。
Step 1. 大学側が欲しいのは「どんな人」?
①大学側が「どんな人」が欲しいのかを調べる
まず、志望理由書を書き始める前に絶対にやってもらいたいことがあります。
それは、
〈(希望の大学名・コース名)+ how to write SoP(/PS)〉で検索すること
各大学、各コースによって「どのような人」が欲しいのかが異なります。
・英語能力や研究能力が高い人?
・専門分野での経験や知識が豊富な人?
・能力は高くないが真面目な人?
・コースへの適合度が高い人?
「受け入れ側(大学)が1番重要視していることは何なのか?」
その最大のヒントが「志望理由書の書き方」もしくは「アドバイス」としてHPに載っているはずです。
②明記すべき重要な項目を考える
① の内容を第一優先にして、以下の重要な項目についても書くようにしましょう。
〜重要な項目〜
・自分のキャリア目標は何か?
・その目標を達成するために修士号を取得したいわけだが、なぜこのコースなのか?逆に言えば、このコースがあなたのキャリア目標にどのように貢献するのか?
・あなたの入学を認めることで、大学にどんなメリットがあるか?
上2つの項目については、「志望動機書・志望理由書の書き方」に関連した他のサイトなどでもよく見かけますね。
しかし、最近は1番下の項目を書くことがアツい🔥ようです。つまり、上2つはどの受験者も皆よく書けているので、差がつくのは1番下の項目の内容ということです。
「あなたの入学を認めることで、大学にどんなメリットがあるか?」
大学院に行くということは、最低でも22歳の成人です。大学に選ばれる側ではなく、こちらが大学を選ぶ側であることを忘れないでください。
❌「私にはこんな能力があります!だから入れてください!」ではなく、
⭕️「私を入学させると、大学にとってこんなに良いことがありますよ」というスタンスで志望動機書を書くと良いと思います。
また、これは全員に当てはまるわけではありませんが、当てはまる場合は何かしらの方法で伝えるべきことがあります。
もし、何か弱み(GPAが低い・英語能力が低いなど)がある場合、どうしてそのような結果になったのか(言い訳)
この「言い訳」、実は大学側が大いに推奨しています。
"We don’t automatically disqualify people. The Statement of Purpose is a great opportunity for applicants who feel one or more parts of their application materials may be lacking in some way to speak directly to the admissions committee and explain the reasons why there may be a blemish on their record.”
「私たちは、(入学要件を満たしていないことで)自動的に入学資格を失わせることはありません。志望理由書は、出願書類の一部または複数に何らかの欠点があると感じている志願者にとって、入学審査委員会に直接話し、自分の経歴に傷があるかもしれない理由を説明する絶好の機会なのです。」
入学資格がない場合でも、志望理由書や推薦書の内容で、きちんとその理由が説明でき、コースの参加に十分適合していると評価されれば、入学できるということですね。
③他の志願者と差をつける「匂わせ」の重要性
今までの項目に加えて、「明記しなくてもよいが意識した方がいいこと」というものがあります。
それは、
あなたの「性格・人柄」、「物事の捉え方・考え方」、「価値観」など
SoP/PSには文字数制限があります。
これは、たくさんの志望者が書類を提出する中で、長い文章をいちいち読んでいられないからです。
したがって、いかに少ない文字数で、「あなたという存在の価値」を、魅力的に伝えられるかを考えなければなりません。
イメージしましょう:
試験者は毎日毎日、たくさんの志望動機書を読んでいます。
そんな人に、最初から最後まで「この人は面白い!」と思ってもらえるような志望動機書を一緒に考えましょうね。
そのために、上記の明記すべきことを説明する中(行間)で、あなたの魅力を「匂わせ」る必要があるというお話でした。
Step 2. 箇条書きで内容を日本語(母語)で書いてみる
では、なんとなく書くべき内容が分かってきたところで、以下の質問シートをダウンロードして、内容を練っていきましょう。
母語で良いので、現時点で可能な限り詳細に入力していきましょう。
クオリティ&オリジナリティの高い文章を作成するために、
全部入力できるまでStep 3には進まないことをオススメします!
Step 3. 構成を考えて執筆してみる
ではここで、実際にフロリダ大学に提出して合格することができた、私のSoP/PSを元に構成や、前述の明記すべき内容・「匂わせ」方について解説していきます。
こちらが提出した原本です。フォーマットの参考にどうぞ。↓
これ、上書きして使ってもらっても構いませんが、内容の丸パクリはバレる可能性があるのでやめましょう!
海外大学院、セキュリティ・チェックが厳しいです。
ちなみに、Chat GPTもそのままコピーすると使っているかどうかバレるらしいので、あくまでも「参考」程度にしましょう。
【フロリダ大学合格SoP解説】
では、解説していきますので初稿の参考にしてください。
第一段落(全体)
One day, I found ‘a patch of blue sky’. I went to a public gymnasium to teach karate on behalf of a senior instructor who was out of shape. Although it was strenuous to entertain the infants whom I had just met for the first time, I enjoyed teaching from the bottom of my heart. After the lesson ended, a girl came running to me and said with a sunny smile, “Come back again!” At that moment, I realized that I always recharged my energy by teaching karate to my students. It should be the center of my career, I thought.
では細かく見ていきます。
One day, I found ‘a patch of blue sky’.
一番最初の文章、非常に大事だと思います!
ここで、「一面の青空って何??」と興味を持って続きを読んでもらえるように、あえて詳細な説明なしにインパクトのある言葉を持ってきました。
その後に「青空」の説明をしています。
I went to a public gymnasium to teach karate on behalf of a senior instructor who was out of shape. Although it was strenuous to entertain the infants whom I had just met for the first time, I enjoyed teaching from the bottom of my heart. After the lesson ended, a girl came running to me and said with a sunny smile, “Come back again!” At that moment, I realized that I always recharged my energy by teaching karate to my students. It should be the center of my career, I thought.
「一面の青空」が、「女の子の笑顔によって空手指導のキャリアを追求するべきだと気づいた瞬間」だということが伝わりますでしょうか?
より分かりやすくするために、blue sky(青空)と関連するsunny(晴れ)を女の子の表情を表現するために使っています。
第一段落では、読む人の興味を引くことに加えて、
私がどうしてこの分野(スポーツ科学)に興味を持ったかをストーリー形式で伝えています。
第二段落(全体)
It is my turn to repay the favor. I would love to become a ‘karate doctor,’ who can treat people who are ill and develop people’s well-being through my teaching like a doctor and as a researcher. Currently, most instructors including the me of today rely on our own intuition and experience, but we probably should conduct training backed by scientific study. I think that I have to acquire and integrate broad knowledge from 3 aspects: mind, body, and food. From the Psychological knowledge at university, I deeply understand that tuning a mind leads to a sound body, and on the contrary, a physical condition makes an impact on a mental state. Additionally, knowledge about nutrition for building a fit body is useful for not only athletes but also non-athletes. Kinesiology, a discipline that perceives health from these perspectives, is perfect for my learning need.
では細かく見ていきます。
It is my turn to repay the favor.
第一段落のストーリーとその後に続くキャリア目標を繋いでいる文です。
I would love to become a ‘karate doctor,’ who can treat people who are ill and develop people’s well-being through my teaching like a doctor and as a researcher.
これが私のキャリア目標です。空手のドクター(医者・博士)になりたいということですね。
Currently, most instructors including the me of today rely on our own intuition and experience, but we probably should conduct training backed by scientific study. I think that I have to acquire and integrate broad knowledge from 3 aspects: mind, body, and food. From the Psychological knowledge at university, I deeply understand that tuning a mind leads to a sound body, and on the contrary, a physical condition makes an impact on a mental state. Additionally, knowledge about nutrition for building a fit body is useful for not only athletes but also non-athletes. Kinesiology, a discipline that perceives health from these perspectives, is perfect for my learning need.
ここでは主に「キャリア目標を達成するためになぜこのコースなの?」の質問に答えています。
①勘と経験に頼った空手の指導を科学的に裏付けたい
→だから修士号 & だからこのコース
②心・体・食の3つの側面から幅広い知識を身につけたい
→だからこのコースに参加したい
※アメリカにおいてキネシオロジーとは、「健康」を「心」・「体」・「食」の3側面から捉え、考えていく学問です(ということを事前に調べました)。
②の文は重要ですが、内容は単に「学問(キネシオロジー)の内容が大切だと思います」ということしか言ってません。そのため、どうしてその内容が大切だと思うのかを3つ目の文以降で説明しています。
第三段落
Fortunately, I am blessed with excellent friends, and one of them is going to provide support so that I run a class for mainly career women who are probably beginners from October. I plan to make the class a place where I provide students with health benefits in the form of karate. I will absorb knowledge about improving their movements such as increased range of joint motion and alleviation of pain, and about nutrient-dense foods, and will complement my study at university. Furthermore, I aim to win Wado-Kai World Karatedo Cup, the biggest karate tournament in a karate style in 2025. I expect to apply learning in rehabilitation and conditioning to my life as an athlete.
ここでは、主に「なぜオンラインなの?」と「あなたの入学を認めることで大学にどんなメリットがある?」に答えています。
「なぜオンラインなの?」
・10月からクラス運営が日本で始まる
・2025年世界選手権優勝のために日本で稽古を続ける必要がある
「あなたの入学を認めることで大学にどんなメリットがある?」
・大学でインプットした知識を即アウトプットできる環境(指導者として・選手として)を持っているので、学びをよく吸収できる人材である
・空手の選手として活躍した場合、フロリダ大学の名前が出る可能性がある
(と思ってもらえるように書きました…思ってもらえたかは不明)
第四段落(全体)
Thus, I have clear objectives and passion for learning kinesiology and a favorable situation for transfer of learning, but it is not enough just to learn and use the knowledge. There are multiple advantages of a master’s degree such as receiving a well-rounded education, enhancing new students’ credibility, and making great connections that will help me in the future. From the course website, brochure, and Facebook page, I gather that your college will accept me and my vision of “karate for a healthier and happier life” willingly.
この段落では、「なぜ修士号が必要なの?」と「なぜこの大学なの?」の質問に答えています。細かくみていきましょう。
Thus, I have clear objectives and passion for learning kinesiology and a favorable situation for transfer of learning, but it is not enough just to learn and use the knowledge.
ここでは、今までの内容(キャリア目標となぜこのコースに参加したいか、そして知識を即座にアウトプットできる環境を持っていること)をもう一度強調し、次の文章へ繋げています。
There are multiple advantages of a master’s degree such as receiving a well-rounded education, enhancing new students’ credibility, and making great connections that will help me in the future.
ここでは「なぜ修士号が必要なの?」ということを明確に記述しています。
From the course website, brochure, and Facebook page, I gather that your college will accept me and my vision of “karate for a healthier and happier life” willingly.
「なぜこの大学なの?」と、「なぜこのコースなの?」にも答えています。
そして最後に、大学やコースが、私と私のキャリア目標にマッチしていることを強調しています。
これは、私の受けたフロリダ大学の学科、コースの募集要項に、「コースにマッチしているかどうかを重要視すると書かれていたためです。
Step 1. の大学側が欲しいのは「どんな人?」を意識して最後の文章を書きました。
第五段落(最後の一文)
As a Japanese, female, and young karate instructor, and as a gator, I am ready to fly off, at first, online. I am looking forward to my ‘passport’ arriving.
最後の文章は「あなたの入学を認めることで大学にどんなメリットがある?」を少し強調しているつもりです。
正直に言うと、日本武道では指導者が日本人であるかどうかによって発言の影響力が変わってきます。日本人であるというだけでかなりのアドバンテージを持つのです。
また、女性であることも私にとっては有利です。ほとんどの空手の先生方は男性であることが多く、女性はかなり少ないように思います。
さらに若い(20代)女性の先生となると、指導者一本でやっているのはおそらく私しかいないのでは…と思うほどに、指導者講習会などに行っても同世代の先生には会ったことがありません。(指導より競技の方がメインなのかもしれません。)
つまり、日本人で女性で若い先生は少ないので、競争相手が少なくて実力を評価される機会が多い=大学に貢献できます!というアピールをしているということです。
また、フロリダ大学について調べて「ゲーターズ(フロリダ大学学生の愛称のようなもの)」という言葉を見つけたので、使用しています。こういうのも、大学に興味があるというアピールにつながると思います。
そして最後の文章も記憶に残るよう印象的に終わらせたかったので、オンライン留学ではありますが合格証明書をパスポートに喩えた表現をしました(ちょっと恥ずかしい…)。
文章の構成を考えよう
進学先のSoP/PSの形式を確認しておきましょう!
・A4何枚か?
・文字数制限はある?
・フォントと大きさは?
・余白は?
などなど、大学によって異なります。
構成についてですが、決まりはありません!
自由に書いてください。
ただし、迷った場合は私と同じ構成がおすすめです。
Step 2. で作成したあなたの質問リストを開きながら、構成を考えていきましょう。
第一段落
・印象的な入り、フレーズなど
・「どうしてその分野に興味があるの?どうしてそのキャリア目標を設定したの?」の答え
第二段落
・「自分のキャリア目標は何か?」の答え
第三段落
・「あなたの入学を認めることで大学にどんなメリットがある?」の答え
第四段落(最終段落)
・「大学側が欲しいのは『どんな人』かを調査する」の情報をもとに、自分がいかに大学・コースに相応しいかをアピールする
・記憶に残る印象的な終わり方
この構成になるように、質問リストの回答をコピーして貼り付けてみましょう。
そして最初から最後まで、内容が一貫してつながるように段落を増やしたり、内容の順番を入れ替えて調整してください。
大体の内容ができたら文字数を気にせず英語で初稿を作成してみましょう。Chat GPTを参考にするのがおすすめです。DeepLより意味を汲み取ってくれます。
ネイティブチェック
ネイティブチェック(英語の文章をネイティブにチェックしてもらうこと)は正直必須ではないと思います。
でも、落ちたときにチェックしておけばよかった…と後悔しないように、お願いするのが良いと思います。
私はあまりお金をかけたくなかったので、ココナラでチェックをお願いしました。1500円でした!
今はもっと安いのあるのかな?と調べてみましたが、やっぱり添削をお願いすると高いですね…
やっぱりココナラが格安でオススメです!
終わりに
志望動機書を書くのは、大学院進学準備で一番大変なことかなと思います。
何を書いたらいいか、これ以上どうやって修正すればいいか、これで提出してよいのか…と不安になったり、分からなくなることもあると思います。
そんなときは3日くらい時間をおいて、志望動機書作成から離れるといいと思います。
3日後の朝に読み直して、「ここを直した方がいいかな」というポイントを修正しましょう。読んでみて、「このままでOK!」と思ったら提出したらよいと思います。
自分が納得できる志望動機書を書くことが大切です。その経験があなたの人生や、他の人の役に立つものになると思います。
皆さんが合格できますように!心から応援しています。
おしまい。
・次の記事はこちら。
準備中…
・オンライン海外大学院進学に関する全情報のまとめはこちら。