日本料理の食卓作法Ⅰ-C「続・服装と身だしなみ、持ち物」
2006年2月14日 (火)
<服装や身だしなみの注意点>
③アクセサリーと食器
日本料理は、器を楽しむ料理でもあります。
器の材料、形がさまざまで、これほど多様なものは世界でも類を見ません。
また器の中でも、手に持ったり、口をつけたりする食器が数多くあり、そのために、当たりが柔かいもの、なめらかなものが多く作られています。
そこで注意していただきたいのが、皆さんの手元のアクセサリーです。
大ぶりの指輪やブレスレット、また最近ではネイルアートのビーズやカラーストーンなど、器を傷つけやすいものは外していただくことをおすすめします。
来店されたときに、素晴らしい宝石のついた指輪をされていた方が、食事が始まってみるといつのまにか外されていることがあります。
そういう時、「あ、この方は器を大事にしてくださる方だ」と嬉しくなりますし、そういう方は料理にも関心を持って美味しそうに召し上がってくださるように思います。
器は大切に使えば、美しいままで長く使えます。
漆塗りなどは特に傷つきやすいですし、陶器にも、表面が傷ついたり、欠けやすいものがあります。
どんなに素晴らしい器でも、少しでも欠けたものは、お客様に使っていただくことが出来ません。
自分だけが良ければ、ということでなく、多くの人たちが器を楽しめるように、少しだけ気を遣うこと、それも大人のマナーだと思います。
④持っていくと便利な物たち
出かけた先で意外に役立つものを、2点ご紹介します。
1.大き目のハンカチ1枚
これは、会食の席でナプキンが用意されていない場合、大変役に立ちます。
ナプキンと同じようにひざに掛けて使っていただくと良いのですが、衣服の汚れ防止にもなりますし、指先の汚れなどをちょっとぬぐうのにも役に立ちます。
和室でお座りをしたときに、膝元が気になる時も、隠れますから便利ですね。
2.懐紙(かいし)
これは、お茶をなさる方以外、日常で使うことがほとんど無いものかもしれません。
しかし、会食の席では大変役に立つ物ですから、バックにしのばせておくことをおすすめします。
大き目の文具店屋さんや紙店などで扱っていて、1帖(束)3~400円くらいからあります。
束になっているものから2~3枚ずつ取って二つ折りにすると、使い勝手が良いようです。
使い方はさまざまですが、受け皿の代わりに懐紙で受けて食べる、魚の皮や小骨などを見苦しくないように包んでおく、会席盆の上にこぼれたものをふき取るなどなど、ティッシュペーパーではちょっと、という場面で活躍しますよ。
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