見出し画像

おうちフリースクール運営者のヤドカリ物語③大型犬飼育可のレトロ戸建てに引っ越し

おうちフリースクール運営者がわんわんを迎えたくなったために、築古2LDKのマンションを引き払い、わんわんOKの賃貸を探し始めたお話の続き。


【前回の記事】


というわけで、イヌOKの物件も見つかっていないのに念願のゴールデンレトリバーお迎えを決めてしまった我々が、フリースクール運営もワンワン飼育もOKの物件を、わんこお迎え期日である1ヶ月と数日の間に見つけなくてはならない状況に陥った2020年春のお話をします。


▽大型犬OK/スクール運営OKの神物件あった


大型犬飼育可でスクール運営もOKの物件なんかあるわけないない…と思いきや、意外や意外、結論から言うとすぐに見つかりました。

しかも当時スクール運営をしていた築古マンションから徒歩10分程度の距離

これはイナカの強みかもしれません。
都内や大都市の物件探しじゃこうはいかないよね。

当時私が拠点としていた埼玉県上尾市の人口は、約23万人。
埼玉県の中では8番目に人口の多い市だし、子育て世帯も多くそこそこ活気があります。

その一方で、かつての持ち主がみんないなくなってしまって、その元家主の子ども世代が管理しているような古い空き家も結構多く、しかもそういう家の賃料がこの地域ではかなり安いということがわかってきました。

都市部ではなかなか手が出ないような戸建て賃貸であっても、マンションやアパートの1室を借りるのとそう変わらないような低価格で貸しに出されていたりする。

スクールドッグ迎え入れが決まってからは、我々が4年に1度くらいの頻度で発揮する夫婦間最大出力のチームワークを発揮(イヌのチカラすごい)、賃貸情報を検索しまくり、とにかく見学予約。

毎週末が内見の予定で埋まり、多い日は1日に2~3件の物件を見に行ったことも。

合計すると、この時期に内覧した物件は全部で6件くらいだったかな?

そうそう、賃貸だけでなく、新築建売や中古戸建ての購入もふんわりと視野に入れて動いていました。

あまりイメージを固定せずに様々な選択肢を用意してシュミレーションを重ねたのは、新しい教室づくりの計画としてだけでなく、我々が家族として今後どういう生き方をしていきたいかのイメージをすり合わせるという点においても、大変意義の深い時間となりました。


▽フリースクールわんこと暮らす古くて新しい教室


怒涛の物件探しの末晴れて契約に至ったのは、もとのおうちフリースクールから徒歩10分という超好立地にある築30年ほどの2階建ての一戸建てでした。

賃料はもともとのマンションの一室プラス1.5万円ほどでしたが、スクール運営ができて大型犬を飼育させてもらえるとなればこのくらいのものだろうと納得しました。

新しい一戸建ては玄関スペースが広々としていて、お客様(=子ども達)を迎えるのにいいなと思ったのが第一印象でした。

古い物件だから間取りがちょっと謎で、居間がDKから独立したヘンなところにあったり、洗面台が洗面所でも風呂でもトイレでもなくナゼかダイニングの端っこにあったりと「?」なポイント満載でしたが、クセあり物件好きの私としてはあまり気になりませんでした。

何より心を掴まれたのは、教室スペースにと考えていた2階の8畳間。雰囲気がとても素敵で!

8畳の教室


床の間のなごり
夫作ジャストフィットの本棚を設置

古い畳和室が良い感じにフローリング和洋室にリノベーションされていて、このお部屋に入った瞬間「ここで子ども達と学習したらどんなに素敵だろう」とワクワクしたのです。

実際私は2年間、このリノベ和室で心地よく子ども達との時間を過ごすことができました。

子どもらのお気に入りスポット
○○くんココでよく寝てたっけ

マンションのように騒音に必要以上に気を付けなくていいので、発表活動やお楽しみ会も催せるようになったし、何よりマンション以上にホーム感がありました。

いろんな先生をお招きしたイベントをやったり、スピーチ発表会などもやりました。

英語スピーチ発表会

それに、この家に住んでポターテン(イヌね)と共にスクールを始めてからは、本当にたくさんの人がこの家に足を運んでくれて、楽しい思い出がたくさんできた。
生徒さんも、お仕事関係の先生方も、そして私達の家族や友人もたくさん来てくれました。

よくよく考えてみれば、そのお客様の多くがポンタ(イヌね。ポターテンって長いから)を会うことを楽しみに来てくれて、たくさんたくさんポポ(イヌね。ポンタも長いから)を愛でてくれました。ポンポンがつないでくれたご縁でした。

ポンタが初めてやって来た日
まだういういしい


力作だったのに
すぐ突破されたケージ
P氏お気に入りスポット
毎日生徒さん達が
ずっと撫でまわしてくれたね

古い建物ゆえ、冬場はヤカンを乗せた灯油ストーブと昔ながらのハンテンが必須でしたが、ああいうレトロでちょっと不便な生活も案外良いものだったなと思います。

思い出がたくさん詰まった、一生忘れられない2年間でした。

▽2年後、最終目的地へ

振り返れば私たちは2020年4月から、私が出産準備休業に入る2022年3月末までの2年間、この教室で暮らしながらおうちフリースクールの営みを続けて参りました。

この上尾市のレトロ戸建てを後にした2022年春より、私達夫婦は一度は離れた桶川市に戻る事を決意します。

結婚以来4つもの賃貸を渡り歩いた我々夫婦の”ヤドカリ生活”も、ようやく終点に向かうこととなりました。

つづく。

【このマガジンのTOP】

【この記事を書いた人】



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集