見出し画像

みらいのファッション人材育成プログラムで実現したい事(事業概要)


■クリエイターの紹介

はじめまして。
株式会社ワコールの深川です。

この度、みらいのファッション人材育成プログラムに「立体メルトブロー法による単一素材アイテムの展開」が採択され、noteで進捗をレポートすることになりました。

このプログラムには、以下の3人で取り組んでいます。

クリエイターの紹介

今日が初めての更新ですので、この記事では、私たちがこのプログラムで実現したいことについて、お話させていただきます。

■実現したい事(事業概要)

今回、みらいのファッション人材育成プログラム(https://miraino.fashion/)において、わたしたちは「立体メルトブロー法による衣服の製作」に挑戦することになりました。

「立体メルトブロー法」について
2020年に独自開発した「立体メルトブロー法」は不織布をつくる手法のひとつであるメルトブロー法で立体物を作製する技法です。
原料となる樹脂を熱で溶かして、紡糸ノズルから押し出し、高速の熱風で引き伸ばすことで極細繊維化し、同時に繊維同士が熱融着することで接着剤などを使用することなく、布をつくる技法がメルトブロー法です。
メルトブロー法では不織布など平面のものをつくることは一般的でしたが、立体物をつくることは技術的に難しいとされてきました。

立体メルトブロー法 概略図


2018年から「立体メルトブロー法」の開発に取り組んだわたしたちは、2020年に独自開発に成功し、これまではワコールで販売するブラジャーのカップ部分など、衣類の一部として展開をしてきました。

量産しているブラカップ(ベージュ色)


この技術には
・ウレタンやポリ乳酸などの単一素材からモノをつくることができるため、リサイクルしやすい
・立体物を直接作製することで工程や材料破棄が少なくなるため、環境負荷を低減することができる 
というメリットがあり、ファッション産業を持続可能なものにするために、必要な技術だと自負しています。

この技術をインナーウェアだけでなく、衣類に応用することで、ファッション業界全体の課題解決に貢献できると考え、本プログラムに参画することになりました。
 
本プログラムを通じてジャケットやパンツなどの衣服の作製にチャレンジする事で、未来の日常になりうる衣類を探ります。

■これからの取り組みとスケジュール

まず、衣服のなかでも、どんなアイテムをつくるかを検討することからスタートし、デザイン、試作を重ねたうえで衣服を完成させます。

 2024年  8月 服の表面構造の検討・試作
 2024年  9月 パーツの検討・試作 
 2024年10月 デザインの検討 
 2024年11月 型の作製 
 2024年12月 最終試作
 2025年  1月 衣服の完成・報告

今後、月に1度の進捗報告にあわせて、「立体メルトブロー法」についても詳しく紹介していきますので、ぜひフォローください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?