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15、医療福祉従事者のバックグラウンドが大きく変え得る未来。高校生も考え始めた、「私たちは「多死社会」をどう描く?」#KAIGOLEADERS

11月、KAIGOLEADERSが主催するイベント、「高山義治 私たちは「多死社会」をどう描く? 医療と介護が支えるよりよい人生の終わり方」を聞いてきました。最前列に座り、登壇の高山さんをパシャリした写真です。本当に素晴らしい時間でした。久々といってもいいほど、一切携帯を触らずひたすらメモ書きをしていた講演でした。自分のツイートと並行しながら、いくつかピックアップしてみたいと思います。

そもそも、高山さんの著書「地域医療と暮らしのゆくえ: 超高齢社会をともに生きる 」を熟読したのは、ちょうど1年前ほど。確か福井に向かう道中で夢中になって読み進めました。特にメモしていた、この点。


・本当に医者が必要なのは、×病院と医者の関係性 ◎病院と地域の関係性
・医師の採用に地域住民が関わること
・住民の地域医療先への理解促進
医療が進みすぎることのないよう心がけ福祉は少しだけ先を歩いていく
文化としてのヘルスケアを。地域全体の当事者性を高めていく

講演の内容もさることながら、熱量はものすごく高い高山さん。でもどこかすごく客観的なんですね。とても冷静。


「いつか医者をやめてやる。物を書く仕事したいですね〜」半分本気、半分冗談。でも、きっと本気かもしれませんね。

なぜこれを一番にピックアップしたかというと、やはり根源、何を思って生きているのか、行動しているのか、バックボーンが違えば、アウトプットも自ずと変わってくるから。何が言いたいかというと、そもそも福祉、まちづくりにおいて再現性などあってないようなものだ、と改めて思うからです。高山さんも講演中何度も強調していたのはこの点。これ、すごく大事です。みんなすぐに成功方法を知りたがってしまうから。あるといえば、やはり集まる人の経験がどう生かされ合うのか、そうした手段の事例です。中でも印象的だったツイートをいくつか紹介します。

そしてこのスタンスです。もう、最高ですよね。

このあたりはすごく参考になります。再現性がある。

今回の講演では、地域医療のこれからについて、視点を多く投げてもらったように思います。マクロ経済、そして介護人材について。(1つ1つの視点で、きっと1日ぐらい話せてしまうんでしょうね。)

何より、タイ王国の事例は、圧巻でした。

総じて話を聞いていて思ったのは、何度も遡りますが、医療福祉職に就く人がどのような経験値を積むかで、現場での実践に大きな幅が出るということです。

高山さん、最後にこのスライドで締められました。もう、感涙ものです。

だからこそ、教育と福祉は隣り合わせにあってほしい。今回の「高山義治 私たちは「多死社会」をどう描く? 医療と介護が支えるよりよい人生の終わり方」では、KAIGOLEADERS発起人の秋本さんの講演を他で聞き、今回のテーマに興味を持ち参加したという高校生がいたりしたわけです。

10代、20代の経験、考え、そして行動。その積み重ね。しかもその先が福祉職ならなおさら、この「多死社会」を大きく変え得る未来が待っている。悲観ではなく現実的にどう描くか。質よりも量が必要。でも、そこに自分の確固たるバックグラウンドがあれば、自ずと質も引き揚げられていくはずなのです。


藤岡聡子
株式会社ReDo 代表取締役/福祉環境設計士
info(@)redo.co.jp
http://redo.co.jp/

私、藤岡聡子については、下記記事を読んでみてください。
・灯台もと暮らし
【子育てと仕事を学ぶ #1 】藤岡聡子「いろんなことを手放すと、生死と向き合う勇気と覚悟がわいてきた
月刊ソトコト 巻頭インタビュー
・soar
「私、生ききった!」と思える場所を作りたかった。多世代で暮らしの知恵を学び合う豊島区の「長崎二丁目家庭科室」

おまけに:
読み物:人の流れを再構築する、小さな実践について|藤岡聡子
人の流れはどのようにして新しく、懐かしく再構築できるのだろうか?その大きな問いに対して、小さな実践を綴っているマガジンもあります(本音たっぷりで書いています。)