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美しい熱

記憶失うほどにきつく
あふれた嘘はシーツに溶け込む
薔薇の花でいっぱいのベッドで
私は棘に刺さって沢山出した

あなたの声は囁きながら
遠くのあの子へ送る恋文
私でしょ ここにいるのは
目の前の薔薇の精

くだらない脳天直下型快楽
誠に誠実な秤を騙し
重い方を上に傾かせ
一夜に溺れさせてくる

愛は流星群の如く
最後には消えてしまう事情
ほどけない縄で私を縛って
微熱じゃ物足りない地獄

後ろ向きで包まれたなら
顔も見えない面でも被って
奥の方では馬鹿にしているの
違うでしょ こっちを向いて

朝がくれば太陽に焼けて
あなたは死んでしまうのだから
棘口から垂れてる紅血を
すすっておくとよろしい

優しく弾いたピアノの様に
揺れるピアスがはしゃいでいるから
悔しくて涙こらえた
私も面を被って

嫌いになったことにして
美しい熱はこの夜に置いていく
あなたは天女にはぐらかされ
知らない聖域へ流れればいい

愛を失って

愛に裏切られ

愛の尻尾を追って

歩き出すの

まだ何も知らない仔犬の様に

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