最果てのアイスランドを旅して DAY3
ようやく3日目。思い出しながら書くアイスランドも楽しいけど、思い出が深すぎてアイスランドが恋しくなるのも切ない。
さて、いよいよ3日目。
今日はこの旅のメインイベントと言っても過言ではない、あの場所に行く。アイスランドに行ったらここだけは外したくない、絶対に行きたい場所、と4人が口を揃えて言っていた。
突然の嵐
宿泊先から数分車を走らせて、目的地の駐車場につく。ホテルの受付で「駐車場から40分くらい歩くわよ」と言われていたので、いよいよここからアドベンチャーがはじまるのかー!とワクワクしたのもつかの間、突然の雨。しかも風が真横から吹いてくる。大阪と東京でしか暮らしたことのない私が生まれて初めて体験する強風。台風以上である。
なるべく身軽に、極力荷物を減らして歩き始める4人。容赦なく吹き付ける雨風。
そんな中、束の間に虹を見た。
このまま遭難してしまうんじゃないかと思った矢先だったから、天国かと思った。
しかし道のりはまだ長い。足元は砂利、真横から吹く風、気温は10度を下回っている。
過酷だ…過酷すぎる…
口数が少なくなる4人。ひたすら先へ進む。
1時間ほど歩いただろうか。
地面から噴煙が舞うような雨が吹き荒れる視線の先に、私たちが見たかったものがそこにそっと佇んでいた。
ついに、きた!
4人は駆け出したくなる思いを抑え、ゆっくりゆっくり近づいていく。
今から45年前、1973年にここに墜落。
当時の乗客は全員無事だったそうだけど、この飛行機だけは今もこの地にそのままの姿で残っている。
機内も入ることができ、剥き出しの金属が墜落から45年という歳月を物語っている。
黒い砂浜に朽ち果てて尚、凛とし在り続けるその姿はフォトグラファーの心を揺さぶる。
疲れ果てたはずの私たちは気がつけば2時間以上そこで撮影していた。
しかし、行きに1時間かかったということは、帰りも1時間。果てしなく続く何もない場所をひたすら歩くことが本当に永遠にこのままかもしれないと錯覚すら抱く。
やっと見えてきた駐車場が、涙で霞んで見えない……
消耗しまくった体にさきいかがしみるーー!とシンヤさん。いや、ほんとに。
そういえば、書き忘れたけど飛行機の上で強風に煽られ、びびって腰が抜ける私に「俺の手に掴まれ!」と差し出すはるのさんを撮影してくれた写真が、キアヌリーブスとサンドラブロックのスピードさながらだった。
これから行かれる方、ぜひスピードごっこも試してみてください( ●´◡`● )
ふらりとドライブインレストラン
午前中から人生で一番過酷だったといっても過言じゃない撮影をした4人はすっかりお腹がペコペコ。
車を走らせた先にあったショッピングセンターと併設したドライブインへ。
チキンカレーらしきもの3000円。
くぅーーーーアイスランド高いーーー!
しかし背に腹はかえられぬ…
ということで4人のランチはこちら。
とにかく沁みました。いろんな意味で沁みた。
味も普通に美味しかった。
その後、車で食べるおやつ的なものを買いにスーパーへ。
枝豆売ってた。
そして次なる目的地へ。
**ヨークルスアゥルロゥン氷河湖
Jökulsárlón**
アイスランドには年間を通して氷河がある。一部が溶け出し氷河湖となり、その破片がさらに小さくなり川へ流れたり海へ流れる。
夏のこの時期でも氷河の一部が見れると知った私たちは、そこを目指した。
目の前に広がる大理石のような塊。
これが氷河なのか………
白いはずなのに青く見える氷の塊はときどき崩れ落ちたり動いたりしている。
ここで3人はドローンを飛ばした。
そして私はここで今までに見たことのない異様なものを見つけてしまった。
氷河を真上から見たドローン写真である。
ばらばらと散らばる氷河のかけら。
その先は細い川となっている。
この写真をツイッターにアップしたところ、瞬く間に広がって10万いいねを超えるほどにバズってしまった。
その様子はニュースにも取り上げてもらった。
相変わらず日の入りが遅いアイスランドでこの日もここで22時くらいまで撮影。
慌てて宿へ向かう。今夜は1棟貸しのコテージ。
この日も夕飯難民になった私たちは手持ちの食材を焼いたりしてなんとか夕飯にした。
全員がMacBook持参というのも面白い。
さぁ、明日はどんな一日になるのだろうか。
つづく
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