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Leicaが見たIndia ー Through Leica ✈︎ Day 1
まだ日も登らない朝5:40
関西国際空港へ向かうバス乗り場へ既に20kgを超えているバゲージを転がす。
インドへ行ける!
そう思うと睡眠3時間の眠気など吹き飛んでいた。
それはもしかしすると寒さで目が覚めていただけかもしれないのだが。
2022年7月、パンデミック後はじめての海外に出た時は関西国際空港がお通夜のようだった。恐らく照明も半分くらいしかついてなかったように思う。
しかし日本への観光客の受け入れが許可され、我々日本人もワクチンを済ませていれば(決して楽々とは言えないが)帰国できるようになった今、幾分か空港も賑わいを取り戻していた。
Leica SL2-Sに相応しい鞄を
旅に出たらスナップが多くなる私は、マニュアルフォーカスのLeica M10-Rを持ち出す気にはなれなかった。
それは半年前のベトナムでピント合わせが間に合わず素敵なおばあちゃんを撮り逃したり、自転車のおじいちゃんがピンボケになったりと、自分のマニュアルフォーカスへの技術のなさに懲りたからである。
そこで出会ったのがLeica SL2-S、選んだレンズはアポズミクロン28mm
見た目はゴツくマッチョなSL2-Sだが写りはとてもシャープで繊細、なんだかツンデレみたいだと思っている。
そんなカメラに相応しい鞄をずっと探していた。
条件は
☑︎上質な本革
☑︎黒紺茶色以外
☑︎ショルダーでポケットが多い
☑︎ファスナーがついている
☑︎Leica SL2-Sが入る
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とにかくまずこの条件に合うものがなかなかなかった。大体は色で弾かれる。
ゆうに10日間は鞄探しの旅に出ていた。ネットで探し店舗にも足を運び、ようやく出会えたのがこのFujitakaのショルダーバッグ。
シボのある本革は傷や汚れがつきにくく丈夫、レンズをつけたままカメラが入り交換レンズも入れられる。
カメラバッグなど、すぐ汚れるだけで上質なものはいらないという考えもなくはない。ましてや白色なんて…と思わなくもない。
しかし「上質なものを持つ」ということでそれを大切にするために所作や振る舞いが丁寧になる。30歳を過ぎ年齢を重ねて行くにつれ、それらが大人として大切なことの一つだと考えるようになった。
私はこの鞄を決して投げたりはしないだろうし、そこかしこに置いたりもしないだろう。傷がなるべくつかないように優しく扱う。その動きが大人の私を作り上げる要素になると信じている。
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旅するカメラバッグということで作られているので痒いところに手が届きすぎる。
カメラと共に長く相棒でいてくれることを信じてこの旅に連れて行った。
この事は、インドの過酷な旅を共に過ごした鞄として私の記憶に深く残るだろう。
クアラルンプールdeトランジット
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関西国際空港から7時間
乗り継ぎのマレーシア、クアラルンプール空港に到着。
私にとってクアラルンプールは友人がたくさん住み、日本人が歩いていても誰も気に止めない、日本が好きで至る所に日本語を見かける好きな都市の一つだ。
少し時間があったので空港内にあったスタバで時間を潰す。海外では番号で呼ばれるのではなくカップの名前で確認する。
Kekoと書かれたのは初めてではない。
そんなことにももう慣れてしまったし、むしろ間違えられることが心地良くも感じられる。それこそ、ここが日本でないことを意味している。
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空港内だと言うのに、じわりと汗ばむ空気に東南アジアの匂いを感じながらこの非日常が日常でありたいと思う。
息をするように旅をする
人生こそ長い旅と置き換えられることがあるように、私の人生は旅で構成されていたい。
そんなことを考えながら5時間フライトに身を委ねた。一寝入りしたらそこはもうインドだ。
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Bombay 改め Mumbai
ボンベイサファイアというジンがある。
お酒には詳しくないがとても綺麗なブルーの瓶が印象的だ。
イギリス統治下にあったインドでジンが人気になったことから当時の都市の名前ボンベイをとったと言われているが、現在のムンバイは元々ボンベイという名前だった。
1995年に正式名称をムンバイへと変更したとのことだが、現在も飛行機で使われる都市コードはBOMだし、私はボンベイという響きが好きだ。
そんな都市、ムンバイに到着したのは2月7日の23時。日本を出発して実に12時間以上が経過していた。
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0時を過ぎた街でぺこぺこなお腹を満たすために空いているレストランを探して歩くと、白線を引いている男たちを見かけた。
その白線もなんとなく歪んでいるが、ここはインド。些細なことは気にしない気にしない。
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空港周辺のためか、夜中だから人通りが少なくあまりインドらしさを感じられないまま1日目の夜がふけていく。
私の心を掴んで離さないインドに早く出会いたい。
そんなそわそわした気持ちと旅が始まった高揚で疲れているはずなのになかなか寝付けなかった。