遊んだボードゲームの第1クォーター総評
早いもので、2024年も第1クォーターが終わりました。そこで2024/1〜3月に遊んだ中量級以上のゲームをランキング形式で紹介したいと思います。以下の項目で評価しています。
勝ち筋の多様性
勝ちパターンがどれだけ多様性があるか。中量級以上には期待したい要素インタラクションの加減
プレイヤー間での関わり合いがどれだけあるか運要素の加減
限度はありますが、ある程度の運要素があるかアナログゲームとしての価値
アナログゲーム固有の関わり合いが必要になっているか
第1位
テラミスティカ革新の時代(19点)
勝ち筋の多様性:5
インタラクションの加減:5
運要素の加減:5
アナログゲームとしての価値:4
すべてにおいて時間が掛かりますが、遊び終わった充実感が非常に高く、飲み屋での感想戦が非常に盛り上がります。
オリジナルのテラミスティカよりも運要素が適度に追加され、勝ち筋も増えました。ただしセットアップがとにかく時間が掛かります。
第2位
イーオンズエンド基本セット拡張(18点)
勝ち筋の多様性:3
インタラクションの加減:5
運要素の加減:5
アナログゲームとしての価値:5
イーオンズエンドは協力型のデッキ構築ゲームとして完成されています。後発のSlay the Spireボードゲームを先日遊んでいて余計に感じました。
特に捨て札を山札にする際にシャッフルせずに、発動した呪文や購入したカード以外は捨て札の順番を自由に並び替える(積み込み)ルールが非常に奥深い点、また行動順番がランダムであることの運要素の加減が素晴らしいです。
第3位
西フランク王国の建築家(17点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:5
運要素の加減:4
アナログゲームとしての価値:4
ワーカープレイスメントをベースにインタラクション性をさらに上げているシステムが最大の魅力です。またゲームを終了させる駆け引きが非常に良くできています。ただし運要素が低いこと、バリアントルールを採用すると勝ち筋の幅が狭くなるところは気になります。コンポーネントは普通ですが、サイズがコンパクトな上にワーカープレイスメントとしてはゲーム中の会話が多いゲームですのでアナログゲームとして遊ぶ価値は高いです。
第4位
エルグランデ(16点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:4
運要素の加減:3
アナログゲームとしての価値:5
オリジナルが90年代にリリースしていることもあり、プレイヤー間の協定といった高いインタラクションが認められています。また基本的には領土の取り合いを題材にしたエリアマジョリティのため、共謀して首位を叩き、どこかで共謀した相手も出し抜くのような立ち回りをするため、好き嫌いがでるゲームです。
運要素も少ない上に、拡大再生産のように終盤で一気に得点を稼ぐこともできないので実力差が結果に直結します。
オルレアン(16点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:4
運要素の加減:4
アナログゲームとしての価値:4
バッグドラフトというシステムにより、多くのワーカーを確保してもワーカーの職業の配分を意識しないと希望するアクションができない仕組みが非常に面白いです。ワーカーの組み合わせにより様々な方法で得点を加算できます。インタラクションについても、先に条件を達成することで得られる市民カードが最終得点を左右しますので周りの動きを見る必要があります。
秀でた要素があるにも関わらず印象が薄いのはコンポーネントが原因かも知れません。
第6位
アグリコラ(15点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:4
運要素の加減:4
アナログゲームとしての価値:3
リプレイ性が非常に高いゲームで、箱庭ゲームにインタラクションを加えることで自分の思ったとおりには物事が進まないようになっています。リプレイ性の高さは、毎回異なる小進化カードや職業カードを得ることによって、有利なアクションが変わるところにあります。ただし基本が箱庭ゲームのため、ゲーム中の会話が少なく、アナログゲームでなくても良いかなと感じます。
第7位
大鎌戦役(14点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:4
運要素の加減:3
アナログゲームとしての価値:4
古き良き題材を美しいコンポーネントでまとめ上げた良作です。第一次大戦をSF設定にした設定のつかみから良いと思います。また民族や国の特性に応じて勝利ルートが変わるためリプレイ性も高いと思います。ただし戦争がテーマのゲームですので、対戦ゲームの中でもさらに好き嫌いがあると思います。
Slay of Spire(14点)
勝ち筋の多様性:3
インタラクションの加減:4
運要素の加減:4
アナログゲームとしての価値:3
先日キックスターターでキックしていたものが届きました。ゲームからの移植にあたって、一人用のシステムから協力型の多人数システムに対応したのが最大の特徴です。ゲームシステムはオリジナルにかなり忠実だと思います。カードを強化する際に専用スリーブに入ったカードを反転するのですが、このギミックが物の扱いが雑な方々と遊ぶときには気乗りがしません。
第9位
スノープランナー(13点)
勝ち筋の多様性:4
インタラクションの加減:3
運要素の加減:3
アナログゲームとしての価値:3
システムは面白い上に旬のダイスプレイスメントを採用しているのですが、ストーリーを付けすぎてシステムと、それを示したストーリーの整合が十分でないことは以前にも触れました。
既に第2クォーターも始まっていますが、ゲームマーケット後もあって何から遊ぼうか幸せな悩みを抱えているところです。第1クォーターで良かったゲームは引き続き、ボードゲーム会に持ち込みたいと思います。