蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
5月21日は二十四節気 小満
蚕が起きて桑を盛んに食べ始め成長する時候
蚕に桑の葉を食べさせるのは、
一日三回。
群馬高崎へ3月に植樹に行った際に乗ったタクシーの運転手さんに
今から桑の植樹をする事を話すと
その運転手さんのお宅で
昔は蚕を育てていたということを聞きました。
桑の葉が蚕の食事で
一日3回、食欲ある時はもっと食べさせるそうです
自分は食べなくても必ずお蚕様には
桑の葉を与えるそうです。
絹小沢株式会社さまに招待いただき、桑の葉の植樹をさせて頂く機会があり、3月に行ってまいりました。
そこで
お蚕様は桑の葉を主食として育つまでに
一万倍の大きさに成長し
その絹を纏う事で幸せが何万倍にもなりますようにって
願いが込められているとお話しをしていただき
とっても素敵な
話だなって思いました。
日本の文化って必ず背景に幸せや、
願いが込められていて凄く素敵ですよね。
観光地でレンタルされているお着物は化繊の着物です。
本来着物は絹や木綿、麻といった自然素材のものが一般的でした。
手軽にお着物を着て楽しめるので、
化繊の着物も十分に日本文化に貢献しています。
でも、着物の背景にある思いまでは伝える事が出来るのかな?
蚕が繭になり
繭が絹になり
正絹の反物となる
その過程とともに
絹の着物ができるまで、
たくさんの職人さんの技術がなければ
私達の手元には届きません。
桑畑を守り続ける方がいて、
お蚕様をお世話する方がいて、
桑の葉を食するお蚕様がいて、
糸を紡いで、反物になって、やっと手元に届くのです。
たくさんの方の技術と思いがつまっている
最高のお着物を纏うって幸せですね。