賽銭キャッシュレス・デジタル地域通貨・ダイナミックプライシング・感動ハンバーグの話
ワヴデザインの松本と中村が今気になっていることについてトークする「Versus」。どんなテーマが出てどこに着地するかは本人たちにもわかりません。ちょっとした息抜きに、肩の力を抜いてお読みください。
賽銭キャッシュレス化
松本:初詣行った?
中村:今年は行ってないなー。今はリモートワークがメインだけど、オフィスがあった頃はみんなで代々木八幡宮に行ってたよね。写真とったりして。
松本:俺は今年浅草寺に行ったんだけど、参拝は長蛇の列だったから諦めたんだよね。
中村:お賽銭はまだキャッシュレス化してないの?キャッシュレス決済が浸透して、小銭がない時って結構あるじゃない?お賽銭のために小銭用意して持っていくのって結構手間かかったりするよね。
松本:浅草寺は目視で確認した限りではみんな現金を投げてたね。そういえば、中国ってキャッシュレス化が進んでるけど験担ぎとかも気にするじゃない?そういう観点で中国のお賽銭がキャッシュレス化されているのかどうかは気になるよね。
※日本よりキャッシュレス化が進んでいる中国ではお賽銭もキャッシュレス化されているようです。日本でもコロナや外国人観光客の対策としてキャッシュレスお賽銭を導入する神社仏閣も増加傾向です。
勃興するデジタル地域通貨
中村:キャッシュレスといえば松本さん「せたPay」って使ったことある?
松本:「せたがやPay」だよね。使ったことないから全然詳しくないけど、世田谷区対象のデジタル地域通貨という記事を見て、こんなのあるんだ?ってちょっと驚いた。
中村:「せたがや全力応援祭」というキャンペーンがすごい人気で。実施期間中に対象店舗での支払いに、せたPayを利用すると翌週に支払金額の30%(上限あり)のポイントが付与されるという内容なんだけど、利用者が多くてすぐ予算上限に達して、早期終了しちゃったんだよね。
松本:ポイントバックキャンペーンは、せたPayを根付かせる目的でやってるんだよね?一回も使ったことがない人に対して、一回使ってもらえば継続利用するだろうということを見込んで。
中村:それもあるよね。もう一つは昔の地域振興券みたいに、せたPay加盟店を利用してもらって地域経済を活性化させようという目的だと思う。活性化に関してはすごく良い取り組みだと思うんだけど、継続利用に関しては、チャージ方法を改善してもらえればもっと効果的だと思った。
松本:どういうチャージ方法なの?
中村:セブン銀行ATMで現金チャージするしかないんだよね。キャンペーン中はどこのセブンイレブンも並んでて、全然チャージができなくて。ちなみにPayPayは支払う時に「ペイペイ!」っていうじゃない?せたPayの決済音ってなんだと思う?
松本:えー、全然考えたこともなかった…わからない…「セタペイ!」とか?
中村:そう思うよね?でも違うの。せたPayは「ガ〜ヤ!」なの。
松本:それちょっとおもしろいなー。当たり前だけど、どこかの誰かが決済音を考えてるんだよね。世に出ているあらゆるデザインの裏側には、それを考えた人が存在していると思うと手を合わせてリスペクトしたくなるね。
デザインのダイナミックプライシングの可能性
松本:初詣には車で行ったんだけど、駐車場が年末年始特別価格で15分500円とかになってるのにどこも満車だったのよ。需要があれば高くても売れるというのを改めて体験して、値付けについて考えたりしたよね。世の中にはいつも同じ価格で提供する「固定価格」と、今回の駐車場の料金やホテルの宿泊料金みたいに、時期によって金額を変える「ダイナミックプライシング」の二つの値付けの仕組みがあるじゃない?デザインの値付けに関しても、閑散期には安くなるとか「ダイナミックプライシング」を取り入れてもいいのかもと思って。
中村:中古相場とかもそうだよね。数が少なくて人気になったりすると価値が上がるし。俺が持ってる15年くらい前のカメラとか買ったときよりも高く売れたりする。
松本:そもそも、金額を変える・変えないをどういう観点で決めたらいいんだろう。食べ物とかは固定の価格じゃないといけないんだろうけど。
中村:でも、秋刀魚は旬な時期には大量に出回って供給過多になるから安いよね。安くてうまい。
KPIを感動に?! 体験設計が秀逸な「感動ハンバーグ」
中村:「安くてうまい」で思い出したんだけど、今、一つ星レストラン「sio」の鳥羽シェフとガストが共同開発したハンバーグがガストで食べられるの知ってる?(2023/1/18まで)。「感動ハンバーグ」っていう名前なんだけど、ポスターのコピーも映画みたいで秀逸で、これは食べたほうがいいなって思ったんだよね。みんなに食べて感動してほしいのはもちろんなんだけど、食べる前にも一回感動して欲しいな。
松本:えー、どういうこと?
中村:とにかく鳥羽さんが書かれた「感動ハンバーグ」についてのnoteを食べる前に絶対読んで欲しい。俺これ読んで泣いたからね。
中村:ガストは全国に約1,300店舗もあって、店舗数はファミレスで一番多いんだって。「みんなに手が届く価格で気軽に料理を楽しめる」というファミレスの特性と、鳥羽さんがモットーとしている「幸せの分母を増やす」ことがうまくマッチして、最高のコラボレーションだと思いましたね。鳥羽さんの料理に対するこだわりもすごいんだけど、ガストの企業努力も半端なくて、全店舗で同じクオリティで安定的に提供するための工夫とか考え抜かれたオペレーションがあったから、今回の「感動ハンバーグ」が実現できたんだなー、と。
松本:ガストの企業努力に感動したからこそ、某テレビ番組で話題になったファミレスのパンケーキについての発言をTwitterでされていたのね。
中村:そうそう。いつでもどこでも同じ品質のものを提供するって相当大変なことだと思うのよ。とにかくみなさんも「感動ハンバーグ」食べてくださいね。俺も期間中にもう一回食べに行きたいな。
松本:もう今日にでも食べに行きます!
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ワヴデザイン
ワヴデザインは、ブランディングやデザインコンサルティング、サービス開発支援などを手掛けるデザインファームです。領域を定めず、本質的な発想で課題の抽出から戦略立案、クリエイティブ制作まで幅広く価値を提供しています。