クリエイター目線「SNSがもたらした世界」とは
「SNSが発展して、誰でも発信者になれる時代になった。」
最近では使い古されたフレーズだ。
みんなが思い浮かべるこの「SNS」とは、ブログとかTwitterとかじゃないだろうか。ブログやTwitterで発信するのは、文字であり、思考だ。
でも、絵描きであるわたしにとってSNSとは、少し違った意味を持つプラットフォームである。
ひと昔まえは、絵描きが活躍する場といえば、漫画や本の挿絵、アニメの原画という感じだった(注:わたしの思いつく限りである)。
書籍も、テレビアニメも、リソースが限られている。ゆえに、そのプラットフォームで活躍できる人も一握りだ。だから、価値ある作品を生み出すことができ、また、自分の生活の全てを絵に注ぎ込めるようなごく少数の絵描きしか、絵を換金することはできなかった。
それが、SNS(デジタルデータ)という無限リソースが出現した。このことは、プロになりきれない絵描きにとっても、門戸が開かれたと言っていい。
誰かに見てもらえるというハードルがこんなに低くなるなんて、絵描きにとっては願ってもない世界だ。
幼少期、漫画家になりたいと思ってまいにち絵を描き続けた。いつしか、狭すぎる門を前に、さっさと諦めてしまった。
今では、SNSを通じて、わたしの絵にお金を払ってくれる人もいる。
SNSは、わたしにとって、恩恵だ。