ソウハク、緊急手術、自己嫌悪、その後...part.1
7年前、初めての出産。
今でも、あのときのことを思い出すと、ドキドキする。
医療ドラマの中にいたかのような...
突然やってきたウソみたいな現実。晴天の霹靂。
ソウハク(常位胎盤早期剥離)で緊急帝王切開になり...
思い返すことも辛かった当時のこと。
今、振り返ってみる。
順調(なはずだった)妊娠7ヶ月
出産を1月半ばに控えていた10月初旬。
職場では産休取得に向けて、
着々と引き継ぎ業務を進めていた。
身体の調子はというと
はじめての出産で正直よく分からない。
1ヶ月に一度程度の妊婦検診で、
体重増加を厳しく注意されていた。
ちょうどこの頃から、
両足が浮腫み始め、
むくみの原因をインターネットで検索したりしながら、
体重増加防止のため
朝の出勤前に散歩運動に励んでいた。
浮腫みが酷くなり始めたのは
10月の1週目くらいだろうか...(妊娠24週)
心配になり、
次の検診日までに急遽予約を取り
受診したのを覚えている。
その時は利尿作用のある
柴苓湯(サイレイトウ)という漢方薬を処方された。
お腹の張りはある?などと聞かれたが、
正直なところ、
どの状態が「張っている」状態なのかも分からず、
毎回「大丈夫です」と答えていた。
それから10日後だろうか...(妊娠26週2日)
予定通り、妊婦検診。
初めに検尿と血圧測定。
200???
何かの間違いか?
再度測定。
2回目も200超え。
検尿の結果は...
蛋白尿++++。
すぐに受診室に呼ばれ、
看護師さんに
「大丈夫?」
「頭痛くない?」
「気持ち悪くない?」
の、質問攻め。
とにかく横になり寝ているように指示され、
言われるがまま横になる。
先生の診察が始まる。
どうやら状態が良くないらしい。
胎児の心音もあまり良くなさそう。
当時の詳しいことは正直よく覚えていない。
ただ、診察室の隣の部屋で
長い時間横になっていたことは覚えている。
その間、何回か血圧測定があった。
どうやら通院していた産院では
詳しく検査できないらしいのと、
万一の備えがないため、
大きな病院へ移らないといけないらしい。
受け入れ可能な病院が決まるまでは
自宅待機とのこと。
夫に迎えに来てもらえないか?と聞かれ、
電話してみたが仕事中で出ない。
とりあえず自力で自宅に帰り、
指示通り入院の準備だけして、
出来るだけ横になっていた。
一体、私(とお腹の赤ちゃん)どうなるのどろう…
お昼過ぎ、夫と連絡が取れる。
すぐに帰ってきてもらうことに。
夕方ごろ、産院から電話。
転院先が決まったので
入院の準備をもち、再度産院へ来るようにとこのと。
夫の車で産院へ。
先生からは受け入れ先が決まり
大きな総合病院へ行くことを告げられ、
産院からは救急車でその病院へ運ばれることになった。
赤ちゃんが息をしていない!?緊急帝王切開!
救急車を呼んだことはあったが、
乗るの初めて…
約30分後、
受け入れ先の病院へ到着。
ストレッチャーで参加の診察室へ運ばれた。
早速エコー。
「赤ちゃん息してる〜??」
先生と看護師さんたちの
一刻を争う様子にビビる私。
どうやら相当ヤバいらしい。
先生が私に話しかける。
お母さん、
お腹の中にいる赤ちゃん
息できなくてしんどい状態。
このままお腹の中にいると
息が止まっちゃうし、
お母さんも危ないです
って…………
お、お、お母さんか、私はもう…
そうだね。お母さんだね。
と思いつつ、
この信じられない状況の空気に
完全に飲み込まれていく。
え!?赤ちゃんが死んじゃう?
私も危ない!?
先生、
「だからすぐに赤ちゃんをお腹の中にから出します。
赤ちゃんが助かるか分からないけど、
このままだとお母さんも危ないから、
いいですね」
「は、はい。」
うなづくしかない。
この時、
胎盤が早期剥離状態であることの
説明があったかどうか…
覚えていない。
手術に必要な様々な書類に
寝ながらサイン。
と、同時に、
陰毛の処理。
「だんなさんは??」
と、何度か先生と看護師が確認している。
どうやら、まだ病院に着いていないらしい。
何度かの
「だんなさんは?」
に、のんきな様子で登場した夫。
すぐに、説明のため、どこかへ連れて行かれる。
私は、手術室へ。
麻酔のせいか、
全身寒くて震えが止まらない。
その様子を見て、
誰か(多分看護師さん)が手を握ってくれる。
白衣の天使・・・
全身麻酔ではないので、
一応意識はある。
寒がっている間に、
どうやらお腹は切られて、
小さな物体を取り出したらしい。
寒すぎてこの間のことは
よく覚えていない。
その物体は、
もちろん胎児。
でも、赤ちゃんって生まれたら泣くよね。
泣いてない。
すぐに別の医師2人に渡され、
1,2,3,4,5・・・・
心臓マッサージっぽい。
手のひらサイズの胎児に
大きな大人2人。
ものすごいギャップ。
そんな様子を横目で見ながら、
なんでこんなことになったんだろう・・・
これからどうなっちゃうんだろう・・・
なんとも言えない
恐怖と不安が渦巻く気持ちで
意識が遠のいていった。
part.2へ続きます。
ここまで、読んでくださり
ありがとうございます。