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新作ゲームアプリ『星影のミラージュ』のシナリオで僕がこだわったこと

■はじめに

 分業であることが多いゲームシナリオですが、星影のミラージュでは、全シナリオを任せてもらえて、貴重な経験ができました。もちろん全てのテキストがプレーンな状態で実装されているわけではないですが、作家性を惜しみなく出せたことで得られるものは多くありました。
 実機でプレイしてみると、「テンポがー」とか「言い回しがー」とか気になることは多少あったんですが、それはまあシナリオ書いてればよくあることなのでしゃーなしです。
 じゃ、本文いきます。

■ありふれてない物語とテキストに

 シナリオライターをやっていると、作品からシナリオライターの意図が分かることが増えます。それはいいとして、次のセリフまで一言一句違わず分かってしまうこともたまにあるんです。僕はそのとき一気に冷めてしまうんですよ。
 なので、なるべく予想できないセリフを使うよう工夫しました。それと同時に本作のシナリオはとことんありがちを避けています。
 ただ、それにはデメリットもあります。スマホゲーにおいて重要な、わかりやすさを少し妥協しなければならなかったことです。
 結果としてたぶん、評価がハッキリ分かれるはずです。はい、震えています。

■破綻を疑われかねないギミック

 例えばですが、「この世界観や世界設定でそういうセリフは矛盾する」みたいに思われてしまう可能性があります。ただ、世界観自体に結構な量の設定を含めてあって、序盤でシナリオ上での重要なことは分かりません。
 なんでそういう構成にしたの、と問われたら、「シナリオ全体のクオリティを最優先したから」と答えます。
 上手いけど特別面白いとは言えないビジネスシナリオが乱立する業界への、いわゆる対抗心みたいなものもありました。

■最後に

 こだわったことは他にもまだまだありますが、別で語る機会があるかもしれないので、ここでは最低限にとどめておきます。
 それと、僕のことをあまり知らないという方たちに言っておきたいことがありまして。僕は普段ミステリーを書くことが多くて、シナリオの仕事の7割くらいがミステリー・サスペンス・ホラーなんてことになってるんです。
 そのシナリオライターが作家性を出したと言ってるわけです。はい、あとはもうお分かりですね!
 読んでいただきありがとうございました。コメントとかもしちゃっていいんだぜ。


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白木原怜次/Ryoji Shirakihara
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