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メアリー・ベリーのスコーンレシピ(日本版)
メアリー・ベリーを知っていますか?
最近の私の楽しみの1つは、Eテレで毎週木曜10pmに放送されている『ブリティッシュ・ベイクオフ』という番組を観ること。
イギリス各地から集まったアマチュアベイカーたちが菓子作りの腕を競い合う、いわゆる勝ち抜き選手権番組ですが、そこで審査員をしている老婦人が、メアリー・ベリーです。
この方、正真正銘、イギリスで最も権威のある料理研究家。
イギリス留学時代、私にヴィクトリアケーキの作り方を教えくれたホストマザーも彼女に絶大な信頼を寄せていて、「料理で困った時にはコレを見る」と、百科事典のようなメアリー・ベリーの料理本が台所の棚にどっしり鎮座していました。
『ブリティッシュ・ベイクオフ』も、毎年イギリスへ行くたびに(再)放送されているのを目にしたほどの人気番組。
「お菓子作り合戦(Bake-off)」を通じて、イギリスの歴史や文化、そしてイギリス人のリアルな国民性が垣間見られて面白いですよ。
2列目右から2番目、ピンクの襟元の女性がメアリー・ベリー↓
そんなメアリー・ベリーのスコーンのレシピを、たまたまネットで見つけたので作ってみました。
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イギリスでは、スコーンなどの焼菓子作りには「セルフレイジングフラワー」という、あらかじめ膨らまし粉が混ぜてある小麦粉を使います(今のところ日本では売ってない)。
普通の小麦粉を使ってイギリスのレシピそのまんまで作ると膨らみが足りなくなるため日本用にアレンジする必要がありますが、ナカナカいい感じに焼き上がりました。
メアリー・ベリーのレシピは、スコーン単体で食べるとちょっと物足りないくらいのあっさり味。
でも、バターの風味も上品ながらしっかり香ります。
あっさりしているからこそ、ジャムとクリームをトッピングして初めて完璧な味になる―これぞ、正統派スコーン!
食感はちょっと歯の裏にまとわりつくような粘り気があり、これを熱いミルクティーでキュッと流し込むのが、クリームティーの醍醐味なのです。あ~シアワセ♡
先日の『ロンドン茶話会』では、このメアリー・ベリーのスコーンをお出しし、オリジナルの英語レシピをご紹介しました。
ここでは、少しアレンジ☆を加えた日本語版レシピをご紹介します✑
メアリー・ベリーのスコーンレシピ(日本版)
直径5cmのスコーン16個分
☆半分の量の方が作りやすいかも
材料
・450g 小麦粉
・40ml ベーキングパウダー ☆オリジナルは2tsp(=20ml)ですが、日本の小麦粉なので私は倍にしました
・50g 砂糖 ☆私は「きび糖」を使用
・100g バター(柔らかくして、細かいピースに刻んでおく)
・2個 卵
・適量 牛乳
・適量 レーズン(任意)
付け合わせ
・ストロベリージャム ☆『ロンドン茶話会』ではルバーブジャムを使用
・クロテッドクリーム ☆『ロンドン茶話会』ではRodda's社製を使用
作り方
1,オーブンを220℃(ファン)/200℃(ガス)に熱しておく
2,大きめのボウルに小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖を(ふるい)入れる。
バターを加え、全体がパラパラ(クランブル)状になるまで指先で擦りまぜる。
※まぜ過ぎないように注意!オリジナルの英語レシピ↑にまぜかたの動画が添付されています。
3,計量カップに卵を割り入れ、合計300mlになるよう牛乳を加えてよくまぜ合わせたエッグミルクを―全部入れると多すぎるので、入れる量を加減しながら―粉に加える。
手早くまぜて、柔らかい、ベタベタする生地に仕上げて1つにまとめる。
※計量カップに残ったエッグミルクは後で使います
☆オリジナルレシピには書いてありませんが、私は1つにまとめた生地をラップで包み、冷蔵庫で30分ほど寝かせました。
そうすると生地がまとまり、次の型抜き作業がしやすくなります(特に夏場はいったん寝かせないとベタベタしすぎて作りにくいです)。
4,(冷蔵庫から取り出した)生地の表面に薄く小麦をまぶし、(任意で)レーズンを加えて軽くこねる。☆私は生地を2等分して半分プレーン、半分レーズン入りで作りました。
生地をめん棒で伸ばして厚さ2cmの長方形にします。
5,直径5cmの型で抜き、オーブントレイに並べる。
先ほどの3で残ったエッグミルクをスコーンの表面に塗る。
6,12-15分焼く。スコーンがよく膨らみ、淡い黄金色になったら焼け頃。
焼きあがったら金網に並べて冷ます。
できるだけ早く食す。
7,プレーンスコーンは半分に割って、ストロベリージャムとクロテッドクリームをたっぷり乗せてサーブする。
ヒント
冷めたスコーンは冷凍保存できます。食べる時は室温で解凍し、熱くしたオーブンに入れて10分間あたためると良いでしょう。
少し粘り気のある柔らかめのスコーンこそがベストです。
ベタベタした生地をまぜ過ぎたり、こね過ぎたりすると食感が固くなるので注意しましょう。また、生地を薄く伸ばし過ぎると深みのある良いスコーンになりません。型で抜く時にはカッターをひねらず、上下にまっすぐ動かしてスパッとカットしてください。そうする(※切り口をシャープにする)ことで、スコーンが均等に膨らみます。
直径5cmよりも大きいスコーンを作るときは、焼き時間を10ー12分に短縮してください。
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メアリー・ベリーのスコーン
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