作業興奮していきましょ
こんにちは。
先日、西多昌規さんの本を4冊読みました。
📕精神科医が教える「集中力」のレッスン
📗めんどくさくて、「なんだかやる気が出ない」がなくなる本
📘感情に振り回されない技術
📙「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本
題名だけ見ると、なんだか私が集中力もやる気もなく、感情に振り回されて疲れている人みたいですね。間違っていると断言しにくいのも事実なのですが…
本を通して新しい知識や気づきを沢山もらうことができ、生活を見直すきっかけとなりました。
今回は、4冊の中でたびたび登場する「作業興奮」についてお話ししたいと思います。
あれ?いつの間にこんな時間?
仕事、課題、運動、掃除など面倒くさくてできればやりたくないものってありますよね。
しかしながら、ノリ気ではなくともいざ始めてみると意外に没頭してしまい、あれ?もうこんな時間?なんてことはザラにあると思います。
試験勉強しなければいけないのに、机の上が散らかっていることが気になって掃除を始めたら、1日が終わってしまった、、というアレです。
このような現象を作業興奮といいます。名付け親はドイツのエミール・クレペリン医師だそうです。
もう少し詳しく説明します。
ドーパミンはやる気や意欲に作用するホルモンで、脳の側坐核という部位から分泌されます。側坐核は欲求が満たされた時に活性化する脳の報酬系システムの一部です。側坐核が活性化すると、ドーパミンがドバドバ分泌されます。
しかしながら側坐核は非常にマイペースで、ある程度の刺激にさらされない限り活性化しないという性格をもっています。側坐核の活性化、すなわちやる気スイッチがONになるまでの所要時間は約5分〜10分と言われています。
つまり、やる気は出すものではなく出てくるものであり、大切なのはとりあえず行動すること。その結果、はじめはノリ気ではなかったけれど少しずつやる気が増してきます。さらに、やるべきことを済ませているという達成感が側坐核(脳の報酬系)をさらに刺激して、もっと頑張ろうという気持ちにさせてくれるのです。
TRXとの出会い
話は変わりますが、私は陸上選手にもかかわらずここ1年間まともに走っていません。
昨年の冬から怪我が完治せず、今もなお治療とリハビリの日々が続いています。
いつまで経っても治らないことへの不安と焦り、走りたいのに走れないストレスで病んでしまった時期もあります。(ここでサラッと書くにはもったいないほど、私の人生の中で大きな出来事ですので、またの機会に詳しくお話したいと思います。)
リハビリ期間は動ける範囲で自身に足りないところを強化し、スムーズな競技復帰を目指します。
しかしながら、心が病んでいてはまともな練習できるはずもなく、私はみんながキツいメニューをこなして充実感に溢れている光景を眺めながら悶々と過ごしていました。
そしてある時、私はTotal-body Resistance EXercise、略してTRXと運命的な出会いを果たします。筋力、持久性、柔軟性などの基本的な運動能力を総合的に鍛えることができ、TRXを用いたエクササイズは数百種類あります。
練習が始まってもやることがなく、グラウンドをウロウロしながら時間稼ぎできることはないかと探している時に、倉庫に転がっていたTRXを手にしました。
とりあえずやってみるかという気持ちで取り組むうちに、どんどんTRXの奥深さを知り、沼にハマっていきました。もっと早く出会っていれば…そんな後悔すらしています。
これこそズバリ、作業興奮ですね。
やる気がなくたって、とりあえず始めてみることで新しい世界が開けることもあるんだなぁと実感しました。
今ではTRXを用いた様々なエクササイズ調べたり、考案したりして、同期や先輩にを伝授しています。
そしてTRXのおかげで少しだけ、前向きに練習に取り組めていると思います。
あ、よしよし、今きっと私の脳は作業興奮してるんだな。そんなことを考えながら集中して取り組むのはなかなか気持ちいいものです。
TRXと出会い、本格的に補強トレーニングを始めてから身体がデカくなくなったと周りからたくさん言われます。
競技復帰後の自分が楽しみで仕方ありません。変化した私の身体はどんな走りをしてくれるのでしょうか。早く走れる日まで…ぼちぼち頑張ります^ ^
鉄棒やフェンスなどに引っ掛けて使います。ドア🚪を利用すればおうちでも実施することができます。エクササイズは調べればたくさん出てきますので、ぜひ!