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病院を受診できなくて自殺しそうになった話
こんにちは! 猿田信司です。
私が通う病院を探して、
いろんな病院を転々としていた頃の話です。
その頃は、完全に頭がおかしくなっていました。
本当に、目に見えるものすら
暗くよどんで見えていました。
最初の病院は、元妻についてきてもらいましたが、
それ以降は、一人で病院へ行っていました。
遠くの病院
その病院は、かなり遠い場所にある病院でした。
電車を何度か乗り継いで、
その病院に向かいました。
「ああ、会社じゃなかったら電車に乗れる」
と思ったのを覚えています。
そこは病院と言っても、大きな病院ではなく、
町中にあるような、小さめのクリニックでした。
午後3時に予約していたので、
5分ほど前に着き、受付をして、
待合室で受診を待ちました。
しかし、小さなクリニックですから、
待合室もそんなに広くはありません。
座るスペースは4人ほどでいっぱいになる、
それくらい狭い待合室でした。
小さめの歯医者さんをイメージしてもらうと、
わかりやすいかもしれません。
予約しているので、それほど
待たされることはないのかな、
と思っていました。
クリニックで受診待ち
それが、5分経ち、10分経ち・・・
何もする気が起こらないので、
ただボーっと待合室で待っていました。
ですが、普段寝てばかりで、
あまり長時間座ることがなかったせいか、
だんだん気持ち悪くなってきてしまいました。
さらに20分経ち、30分経ち・・・
正直、待合室の椅子に座ってるのも
しんどくなってきて、横になりたい、
と思っていました。
ですが、狭い待合室なので、
横になることもできません。
我慢して、なんとか座っていました。
ついに一時間待ちました
さらに、40分、50分、一時間待ちました。
「もう限界!」と思って、受付の人に、
「気持ち悪くなったんで、もう帰っていいですか?」
と一言言ってから、病院を出ることにしました。
受付の人は、すごく慌てふためいていましたが、
私には他人を気にかける余裕もなく、
フラフラしながら病院の外へ出ました。
外に出たら、ほんの少しだけ
気持ち悪いのが良くなりました。
気持ち悪いのは少し良くなりましたが、
「診察してもらえなかった」ということには
かなりのショックを受けていました。
ですが、その時は、家に帰ることに必死で
そこまで細かくは考えてはいませんでした。
家に帰ると元妻がブチギレ
電車を乗り継いで、家に帰ってきました。
元妻に、その日あったことを話すと、
めちゃめちゃ怒って、
その病院に電話をかけていました。
横で、ボケーっと聞いていましたが、
「何かあったらどうしてくれるんですか!」
というようなことを言っていました。
後で、元妻から聞いてみると、
ちょうどその時間に、ものすごく状態の悪い
別の患者さんがいたらしく、
その人にかかりきりになって、
私の順番が回ってこなかったそうです。
今思えば、「しょうがないよね~」と考えられますが、
当時の私は「自分は医者にも診てもらえない」という
謎の考え方をしていました。
そのことばかり考えて、どんどんどんどん
気持ちが落ち込んでいきました。
「もう自分を診てくれる医者はいないんじゃないか?」
「別の病院に行っても、またこうなるんじゃないか?」
うつ病の時に考えることなんて、
まともじゃないのは、
今ならわかります。
そんなことはない、と
まともに考えることができます。
衝動的に自殺しようと考える
ですが、その時は、うつ病で
悪いことばかり考えてしまう脳に
なっていました。
そして、衝動的に「もう死のう」と
考えてしまいました。
じゃあ、どうやって死のうか?
という方向に考えが行ってしまいました。
痛かったり、苦しかったりするのはイヤだし、
手軽に死ねる方法はないか?
いろいろ考えた末、たどり着いた結論は、
「風呂場で手首を切って死ぬ」でした。
お風呂に入りながら、手首を切って、
お湯につけておけば、血も固まらないだろうと。
「ビールでも飲んで、
酔っ払ってたらいけるんじゃないか?」
そう考えた私は、お風呂に入るときに、
果物ナイフを隠し持ち、
「風呂入りながらビール飲む」と元妻に言って、
ビールも持ち込みました。
風呂場で手首を切ろうと・・
死ぬ気なので、身体も洗わず、お風呂につかりました。
「最後の酒だな」と思いながらビールを飲みました。
ビールを飲み終わり、いざ手首を切ろうと思いました。
ナイフの刃を手首にあてました。
しかし、手首への痛みの恐怖で、
手首を切ることができませんでした。
何度も何度も手首を切ろうとするのですが、
痛みが怖くてどうしても切れません。
そうしてしばらく、
手首を切ろうとしていました。
私は普段、カラスの行水で、風呂からすぐ出るので、
なかなか出てこない私を、元妻がおかしいと思い、
お風呂に来て、手首を切ろうとしている所を
見られてしまいました。
ナイフを取り上げられました。
ですが、元妻が来なかったとしても、
あの時の私には、手首を切ることは
できなかったと思います。
たかが、手首を切る痛みすら超えられない、
情けない人間だと、私は風呂場で
ボロボロ泣いてしまいました。
その頃の私
その頃の私は、自分のことで手一杯で、
元妻のことを全然考えられていませんでした。
二人だけで住んでいて、
自分の旦那が死のうとするなんて、
どれほどのストレスだったか、
今ならわかります。
あの頃は、負担ばかりかけていて、
本当に申し訳なかったです。
この後、診てもらえる先生に出会い、
ちゃんとした治療が始まります。
私の初めての自殺は失敗に終わりました。
しかし、あの時、あのクリニックで
受診しなかったからこそ、
先生に出会うことができたのは、
すごくラッキーでした。
しかし、この時は、もう一度自殺しよう
と思うことになるとは、
思いもしていませんでした。
また自殺しそうになる話は、
また今度にさせていただきます。
最後までお読みくださり、
ありがとうございました。
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