映画の特殊造形とCGについて
最近夢中になって読んだ小説「スタッフロール」
戦後のハリウッドで特殊造形師として
がんばる女性マチルダのお話。
映画界の当時の最先端技術やヒット作が
歴史の教科書のように移り変わっていく。
ジョージ・ルーカスですら若手監督として
登場しちゃうので結構びっくりした。
この小説をたくさんの映画が駆け巡って
彩っていくのがすごくワクワクして嬉しくて
バック・トゥー・ザ・フューチャーなどの名作を
当時映画館で楽しむマチルダが羨ましくもある。
そういえば昔の映画館は入れ替え制じゃないから
出ずにシアターの中にいれば、また次の上映を
見られるとおじいちゃんから聞いたことがあった。
そして特殊造形と言われてとりあえず思いつくのは
スターウォーズとダーククリスタル。
ジャバとジャージャービンクスが正直苦手だった🫠
様々なキャラが怖くもあり、かっこよくもあり、
本当に遥か彼方の銀河系にいそう。
ダーククリスタルは
何回見ても違う世界に迷い込んだような
不思議な感覚になる。
他にも子どもの頃からカーミットが好きで
カウント伯爵が好きでビッグバードが好きだった🐥
カーミットは平面のイラストになっても好きだけど
カウント伯爵とビッグバードは立体である状態にしか興味がなかったのが自分でもよくわからないけども。
ストップモーションアニメが大好きなこともあり
そうやって作られたものが撮影されるのが
なんとなく温かみや命を感じられる気がする。
そして、小説スタッフロールに出てくるマチルダは
そんな体温を感じる何かに命を吹き込む。
そして彼女は突如現れたCGという得体の知れないものに怯えて嫌悪する。冷たい。偽物だと。
CG作品も自分は好きだけど
映画館で予告を見ていると隣の席の人が
「これどうせ全部CGでしょ?」と
言うのを聞いたことがある。
実写を好む人にしたらCGは偽物なのかもしれない。
それでも小説スタッフロールに出てくる
CGクリエイターの人の言葉を読んでいると
CGはCGで、いつも実写を追いかけていて
人や動物が命の危険を冒すことなく
作品を作ることができる素敵な技術である。
なのにいつもCGへの風当たりは強い。
実写はいいことで、CGはダメなことみたいな。
実写にこだわる俳優さんや監督さんには
超有名な某トムや某ノーランもいるし
その実写作品の戦闘機の映像や
ジャンボ機の激突は確かに沸き立つものがある。
そしてまたCGだからできることもある。
ハンマーを持った人が空を飛び、
緑の巨大な男が暴れ回り、
アライグマがウインクして、
光る輪の中から大集合して全員で戦う。
ムキムキな亀が剣やヌンチャクを使って戦い、
男性が黒い異生物と仲良く共存して朝食を食べ、
超音速の赤い男がビルを駆け上がる。
実写もCGもどちらも
映画の世界に引き込んでくれる魔法の一種なのかも。
この小説を読んで
CGもたくさんの人の手で繋がって生まれていくものだと当たり前のようで気付かなかったことを気付けて
CGを見る目が少し変わっていきそう。
そんな気がする。
そして改めて映画が大好きだなと
気付かせてくれる小説だった。
また読みたい。
そして、出てきた映画をまた見返したい。
新しい映画にもたくさん出会いたいなと改めて思う。
何百回、何千回ここに足を踏み入れようと
生まれてはじめて訪れた時の感激が起き上がって
心をくすぐる。
私は誰?
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