息をするように文章を書きたい
この記事は言語化コミュニティAdventCalendarの3日目の記事として書かれたものです。
文章を書いて公開するのって大変ですよね。
息をするように文章を書きたい。
「読むに値する」と誰かに思ってもらえるような記事が1〜2時間で生成できるなら、読書感想文を出さなかった高校3年間、アドベントカレンダーを落とした2015年など、自分の文章関連の失敗の多くを成仏されられる気がします。
2021年現在、この悩みはほぼ解消できたと思っていて、
今年は、息をするように文章を書く想定で
4つもアドベントカレンダーに登録してしまいました。(大丈夫かな)
この記事では、文章を書いて公開のハードルを下げるため、
自分が行った分析と対処について書いていけたらと思います。
文章を書ききるハードル
記事の公開を
・文章を書く
・公開する
と分解したとき、それぞれ単体の
・何も考えず文章を書くこと
・書かれている文章をただ公開すること
にはそんなに苦痛を感じないので、
・公開する前提のもと、文章を書ききる
ことになった時に、強い抵抗が発生してそうです。
そのため、本来完全に分けることができないところではあるけれども、
・文章を書くことに原因がある
・公開を考えることに原因がある
この2つの原因に分けて見ていこうと思います。
そもそも文章を書く体力がない
もともと思いを文章にするのに苦労するタイプではなかったのですが、
2009年頃からTwitterをヘビーに使ってきたことで、
文章にすると1000文字ぐらいで説明するような考えを、
キャッチーなところだけ切り出して2行ぐらいに圧縮して出力
するような思考の型ができてしまい、
1000文字の文章をひねり出そうとすると、30ツイートを繋げた感じになり、
密度は濃いものの、話が飛びすぎて支離滅裂、
理解もしにくいし、書くのも非常に大変、
みたいな状態になっていました。
Twitterを使い続けたことで、圧縮癖がついたのであれば、
対処法としては、ひたすら文章を書くしかない。
圧縮とか読みやすさなどは一旦おいておいて、
半公開状態で、記事になるぐらいの密度の文章を延々と吐き出し続けることを続けることで徐々に改善されました。
話がまとまらない
文章を書く問題をクリアしたとしても、さらに公開する文章が書けないという問題が残ります。
例えば自分のよくある失敗パターンとしては
書き始める
↓
触れておきたい話が浮かび、脱線する
↓
脱線した話題が派生し、さらに脱線する
↓
書きたい内容が爆発し、いつまでたっても元々書きたかった内容が書けずに疲れて終わる。
↓
書きかけの文章が残る
疲れて、の部分は文章を書く体力もありますが、終わりが見えないことの疲れもありそうです。
この対処法にも色々あって
・最初に文字数を決める
・正確に表現しようと思わない
・プロットを書いて肉付けしていく
などなど試してみました。
文字数が無制限だからといって何でも書けると考えない
読むための文章にするためには編集することが大事
という考え方はうまくいきました。謎解きイベントの制限時間を60分に設定する、みたいな感じです。この記事も最終的な文字数は2000文字にしようと思って書いています。
けれども、プロットを書いて肉付けしていく方法は、あまりうまくいきませんでした。
息をするように書くと脱線してしまう
←→内容を決めると、息をするように文章を書けない
あとから編集する
このジレンマを解決する手段として、
「息をするように文章を書く」と「編集する」を分離して考えることを最近心がけています。
つまり、ある話題について、事前に書きたいことをプールしておいて、
書きたいテーマを決める
↓
テーマに沿った話題を集める
↓
ストーリーに沿って話題を取捨選択する
↓
編集して出す
といった流れによって執筆します。
また、書きたい内容は(ネタバレが致命的になるものでなければ)完全な新しさにこだわる必要もないのではないかと思っていて、
編集が入っていない文章や日記を少数の人に読んでもらう
↓
内容は同じで編集(切り口やストーリー)を入れて読みやすくして広く読んでもらう
といった価値の生み方もあるのかなと思います。
YouTubeのセルフ切り抜き動画みたいな感じでしょうか。
他にもこのやり方の良い点としては、少数の人に読んでもらった時のフィードバックも活かせそう、という点があります。
編集の前に材料が必要、材料があれば構成はあとから作れる
脱線を許して考えを書き出し、連想によって繋げられる文章の貯蔵庫を作っておけると、いざ何かを書くとなったときも理想的には材料を元に編集からスタートできることになります。
もちろん編集のタイミングで書きたい話題が生まれたら、それも材料に含めて取捨選択します。ネタと執筆を分離して考えることに慣れてくれば収集と編集は同時に行っても良いのかも、と思います。
Scrapboxと言語化コミュニティ
ここまでで、公開できる文章の生成を楽に行うためには、
・文章を書く体力を身につけること
・考えをまとめた文章の貯蔵庫を用意すること
が重要という結論に至りました。
そして、自分にとってこれを果たすことができる手段の1つが
Scrapboxと言語化コミュニティではないかと考えています。
Scrapbox
Scrapboxはアイデアが出るためのツールとしてデザインされていて、
この貯蔵庫の目的にふさわしく、愛用しています。
もちろん書き続けていると文章を書く体力もついてきます。
参考
言語化コミュニティ
また、他の人の文章からインスピレーションを受けたり、
文章を投げ続ける場として言語化コミュニティというものを立ち上げました。
イワケンさんと今年の5月に始めたのですが、
非常にゆるいコミュニティで、
中の人たちがほとんど内発的動機付けのみで書いているため、
みんなが書き続けたくなる施策がないという点では人を選ぶけど、
特に内輪化する内容もないので、合う人は新規でも入ってきて書き続けられるのかもと考えています。
結論と今後の展開
最初、言語化コミュニティを始めたときは、世に出す文章にすることは考えずに書きなぐっているだけだったのですが、
思ったより、世に出す文章を書く方についても良い影響を与えているなと思ったため、こんな感じのまとめになりました。
半年続けてみて、「材料」は揃ってきた気がするので、
来年は、新しい記事を書く時に、過去に書いたものを連想によって繋げやすくしたり、
公開向けの記事を書いていったりできると良いなと考えています。
また、記事よりもっと長い「本」の執筆についても
目次を切って、それぞれの記事を書いていくとブレイクダウンできますが、
これも「息をするように記事を書く」の延長線上にある(そうでなければ書ききれない)と考えているため、その点でもこのメソッドが期待できそうです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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