【No.1274】文法の難所。用語がある理由。
学習塾で国語、英語を指導していると、文法説明することになりますが、
文法が苦手な生徒が口を揃えて言うのは、文法用語が嫌い、覚えられないということです。
なぜほとんどの生徒が嫌いな文法用語がなくならないのでしょうか
これ、教える側になって気づいたのですが、用語があると教えやすいんですよ。
ここが形容詞で活用してるから。これは助動詞で婉曲の意味だから。これは副詞だから文型には含めず…
読まれている方も思い出して嫌気がするかもしれませんが笑
これらの文法用語を簡単な言葉に直すことはできます。できますが、説明がどんどん長ったらしくなっちゃうんですね。
これは状態を表わす言葉で、く、から、く、かり…と言葉の最後が変化するから…
などとすると、これはこれで生徒は疲れてしまいます。
「形容詞の活用」と言ってしまえば、長ったらしい意味も端的な言葉でパシッと意味が伝わります。
これは先日、娘ちゃんのバレエの練習の時にも思いました。
踊る方のバレエですが、プリエ、エシャッペなどと、動作に名前が付いています。
僕はこれらがどういう動きを意味するのか、全く分かりませんが
娘ちゃんや、バレエの子たちは、先生の掛け声にあわせて、その動きをするんですね。
プレエという一言で、その複雑な動き(?)を伝えることができます。
国語の解きかたの話に戻ると、
選択肢問題について、「最後の二択までは選べるけれど、いつも最後に間違えちゃうんです」というのは、ほとんどの生徒の悩みです。
これもウチの塾では「ふたごの理論」で解くように指導しています。
「ふたごの理論」についての詳しい説明ははしょりますが、解き方の手順があります。
しかし、「ふたごの理論」という一言で、手順全部を一言で伝えられます。
また間違えたーと言う生徒に対して、ふたごの理論でやってみ?と言えば、
ああ、そういうことか、となります。
他にもいろいろあります。
ドラえもん理論
パンチラ理論
かけっこの法則
これは学習塾とは違いますが、
北斗の拳セールス
ビーチフラッグのたとえ
などなど、
長い意味や概念、複雑な手順を
一言でまとめてしまえれば
伝える側も聞く側も、シンプルに情報伝達ができるので、メリットがあります。
こういった、長い意味を一言で表すこと自体も「タグ付け」という言葉で、僕は師匠に教えてもらいました。
文法用語も、バレエの技の名前もタグの一種なんですよね。
文法用語は残念ながら、すでに嫌悪感が強い人が多く、苦手意識を払拭するには時間がかかるかもしれませんが、
この「タグ付け」の能力は、ぜひとも身につけたい能力です。
こういった造語する能力を鍛えていこうと決意した次第です。
■■今日の教訓(ポイント)■■
人に何かを伝えようとするとき
複雑な概念も一言で伝えられる「タグ」を付ける意識を持つとよいだろう
■■以上■■