【No.1419】だれに何を伝えたいのか
久しぶりにテレビをつけたら「行列のできる相談所」がやっていました。昔は島田紳助さんが司会で、 4人の弁護士先生に法律相談ができるバラエティー番組です。弁護士先生によって、同じ相談内容でも見解が異なることが面白いです
今回は「20年前から多い相談内容は?」という総集編でした。たとえば「男女関係」というカテゴリーの相談から「離婚できる・できない」などの法律的な見解を、20年前はこうでしたと紹介し、そのうえで、現在ならどう解釈するか?と弁護士先生が回答するといった構成でした。
20年も続いてる番組なんですね。そして、法律相談いつのまにか「行列のできる法律相談所」から改名されていたんですね。確かに昔からバラエティ色が強く「法律相談」は少なかったですね。
それはさておき、テレビってコミュニケーションの勉強なります。
「他の弁護士先生は間違っています」共演者にそんな喧嘩を売らなくても良さそうですが、
だれに見てもらいたいか、ですよね。
強い言葉を使ったほうが注目されやすいです。視聴者も喜びそうです。
「現代は浮気より暴力のほうがダメです」
それが事実かはともかく(笑) これも面白いことを言ったほうが注目を集めれそうです。
暴力に敏感な時代の変化に合ったコメントは、これまた喜ばれそうです。
ほかにも義母の介護を押し付けられた嫁は離婚できるか?について、
橋下 元大阪府知事は「無理です。行政の介護制度があるので利用すべきだ」などと言ってみたり
反論する先生は「夫婦が対等であるということを無視されている。離婚できる」としたうえで、今度は観客席の女性に対して「それでいいんですか?」と問いかけてみたり、
それぞれの弁護士先生が、それぞれの立場で、誰に、どんなメッセージを伝えたいのか
もちろん番組編集者の意図により、改変されている部分もあるかもしれませんが、
コミュニケーションというのは、相手が不特定多数であっても、誰にどんなメッセージを伝えたいのか、をベースに考えるべきですよね。
そういう視点で、それぞれの出演者がどんな立場で、どんな発言をしているのか分析してみると、なかなか面白いテレビの見方かもしれません。
こんなこと考えてテレビを見たことがありませんでしたが、久しぶりに見たらグルグル頭が回って面白かったです。