【No.1579】「わかる」と「できる」の次の壁。




皆さん、こんにちは。前のめりの藤倉です。

東京は今日も穏やかな日差しが心地よく、心が落ち着きます。

*

僕が英語を教えている生徒の中に、英文法の理解はできるものの、テストになると点数が伸び悩んでしまう子がいます。

その生徒は、文法のルールは一通り理解しています。基礎問題は、正しく解くことができるのです。しかし、テストになると、応用問題や初めて見る問題には、なかなか対応できない。

*

失点の傾向も、はっきりとしています。

be動詞と一般動詞の使い分けが曖昧です。だから、受動態と完了形の区別もできない。英語の語順を使いこなせず、日本語をそのまま英語にしてしまう。

例えば、主語を省略した日本語の文章を英語にするとき、目的語をそのまま主語に持ってきてしまう。だから「クレジットカードを使う」という文章を「Credit card uses」と訳してしまう。

また、主語と目的語の使い分けが苦手だと自覚しているので、変なタイミングで「主語と目的語をひっくり返す」というルールが発動してしまいます。

例えば、「技術が向上する」という文章を、「The technology grows up」と主語である「技術」をそのまま最初に置けば良いのに、「Grows up the technology」と訳してしまったり。(※その生徒は中学生の純日本人なので、英語表現の不自然さは一旦置いて、文法としての話として捉えてください。)

*

こうして書いていると、本当に文法を理解しているのかどうか、怪しくなってくるのですが、簡単な基礎問題なら、正答した上で、そう考えた理由の説明もできるので、文法自体は理解しているのだと思います。

*

「わかる」と「できる」は違うといいますが、

「わかる」し「できる」までいけたとしても、「使いこなせる」には、また別の壁がある、と痛感します。

*

学生時代の英語のテストで言うと、基礎問題はその単元だけの問題と考えます。例えば、完了形を習ったとすれば、単に「have + 過去分詞」という形を問うもの。一方、応用問題は複数の単元にまたがった内容を問われるもの。完了形だけでなく、受動態の要素や時制の要素、さらには疑問文の要素などを加味して、複雑な英文を構成する必要がある問題のようなものを指します。つまり、一つの単元だけでなく、複数の単元の知識を組み合わせる必要がある問題です。

この生徒をどのように指導すれば良いか、先輩講師や、他の塾の英語の先生にも、色々と相談しているのですが、結局、現時点では、自分でできるようになるまで、練習問題を演習して慣れるしかない、という結論に至っています。まさに、スポーツの練習と同じで、頭で理解しているだけではダメで、身体で覚えるまで、反復練習が必要なのです。

*

話は変わりますが、最近、僕はAIセミナーを受講しており、直近ではAIでアプリを作ることを学びました。
セミナーで理論を学び、基礎的な内容も理解できました。セミナー後、復習をしてみたら、基礎的なアプリは作れるようになりました。
「わかる」から「できる」にはなった、と思います。

しかし、自分で、それを「使いこなせる」かというと、全く別問題だということを痛感しました。ここからは日々つかってみることが重要なのでしょう。

僕は幸い、毎日こうやって文章を書いています。AIでの文章執筆の勘どころは、素人に毛が生えたレベルですが、ある程度できるようになりました。でもAIアプリは、日頃使うシーンがおもい浮かばないため、セミナーの復習後から使っていません。これなら「使いこなせる」ようになるわけがないですよね

*

AIアプリの作成も、英語の学習も、
「わかる」という知識の段階から、「できる」という実践の段階、そして、「使いこなせる」という応用の段階まで、それぞれ異なる壁があるのだと、改めて気づきます。

そして、どの段階においても、反復練習や、実践を通して、体で覚えていくことが大切なのではないでしょうか。

それでは、今日も一日、「わかる」を「できる」に、「できる」を「使いこなせる」にするために、行動していきましょう!

■■今日の教訓(ポイント)■■

・「わかる」「できる」「使いこなせる」は違う。
・「使いこなせる」ようになるためには、反復練習や実践が大切。

■■以上■■

いいなと思ったら応援しよう!