アバターミュージアムの主催をしました
このnoteはただのログ(日記)で技術的なことは何一つありません
アバターミュージアムは167人が出展し、215体のアバターが展示されたVRChatのイベントです
主催・配置・ワールド作成・Web・ロゴ・ポスター等を担当しました
アバターは直線状に配置され、一部屋4体
アバター本体、ポスター2枚、ペデスタル1個を置いています
•きっかけ
あんまり覚えてないんですが、企業主催なのにすごい重いイベント会場があった気がします
私なら1人でもっと軽いイベントできる!と思って(ワールド作ったこと無いのに)
気づいたら会場ができてました
会場を作っているときはVRCで一番美しい展示(※個人の意見です)である「1%の仮想」を意識していました
あのワールドこそ最もシンプルで美しいのでアバターミュージアムの会場の雰囲気が気に入った人は是非行ってみてください
•私が見たいイベントをする
どんなイベントにするかは、ずっと前から頭の中にあった私の見たいイベントを実現しようと考えました
アバターが展示されていて、ポスターが貼ってあるだけ
そんなシンプルなイベントが見たかったんです
私がやらなければ誰かがやったであろうイベントです
というかなんで今までこういうイベントがなかったんでしょう?
•やるなら本気でやる
やると決めたらしっかりやりきるのです、責任がありますから。
まず個人イベント先駆者のバーチャルフロンティアの主催者さんに連絡をとって入稿規定と入稿形式の書類を参考にさせてもらいに行きました。
そしてロゴとWebサイトとDiscordをさくっと作って(VRアカデミアの運用の経験が役に立ちました)入稿募集の画像を作ってツイッターで募集をかけました。
大事なのはスピード感なので会場完成からここまで1日かけてません
•入稿者に負担をかけない
ブースを作るのは手間です。
私もVketに2回ほど入稿してますからその負担の重さを知っています。
ブースそのものを売るわけでもないのになんで手間暇かけなきゃいけないのか…
そんな感情をブース作ってるときに感じていたので、アバターとポスターだけを入稿する形にしました
ペデスタルの設定とかも面倒なのでavatarIDをフォームから入稿して貰う形にしました
入稿するのめんどくさいと入稿したくないですから、ハードルはできるだけ下げるように、入稿に失敗してたら個別に丁寧に対応することも心がけました。
•軽量化は大事
ワールドの軽量化は大事です ワールドの軽量化は大事です(大事なことなので2回言いました)
ここで言う軽量化は容量ではなくワールドの動作速度です
2つ以上先の部屋は全く表示しないようにカリングを設定しています
DrawCallを下げるためマテリアルが2つ以上の展示は1つにアトラス化しています
その際メインテクスチャ以外の設定は消滅するんですけどそれは入稿の際同意してもらってます。軽さは大事です。
さてこのアトラス化、めちゃくちゃ大変でした。
大体の展示はUnity上のツールでなんとかなるんですが、できない場合はFBX Exporterで書き出して、Blenderのmaterial combinerでアトラス化しました。
正直ここまやったのは異常だと思います。でも軽さは大事です。
•宣伝は大事
どんなに良いイベントも人の目につかなければ誰もやって来ません
なのでツイートを工夫します
出展者募集のリツイートは500、エンゲージメントは10000
メインの告知ツイートのリツイートが500、エンゲージメントが8400
Twitterにおいてはインプレッションよりエンゲージメントのほうが重要ですから、いかに興味を惹かせるかを重視してツイートしました。
ポイントは
1.画像を4枚使う
2.改行を効果的に使う
3.ハッシュタグ、URLは目立たないように
4.ツリーはほとんど読まれないので1ツイートに情報を詰め込む
TLに流れてきてもウザくないように画像に使う文字は極細のゴシック体、動画を使おうかとも思いましたが最近のTwitterは動画の前に広告が入るのでやめました。
毎日自分のツイートをリツイートしても自分のTwitterの告知だけじゃ限界があります。
そこで出展者さんに「参加するよ!」っていうツイートをお願いしたり、漫画を依頼したり、Vtuberさんに宣伝を依頼したり、広告費を賄うために広告を募ったり、イベント会場にポスターを置いてもらったり...いろいろお願いをしに行きました。
•そして開場、から改善、からの延長
そして10/3に開場しました
開場直後の評判は上々で、一時期アクティブユーザーは800人に登りました。
アバターの表示、ペデスタル等は問題なく動作し、胸をなでおろしていたのですが、大人数で行くと重いという意見がちらほら。
自動で点くミラーが自分と他人のアバターが表示される仕様だったのでアバター計算量が2倍になっていたのです。(おかげでVRAM消費量も高い)
急いでミラーを自分しか表示されない仕様にして上げ直し、なんとか事なきを得ました(?)
テストは少人数で行われたので気づかなかったわけです。あれほど軽量化に気を使っていたのに。
始まってから気づいたことも色々あります
Batching StaticにしているとUTSのアウトラインが細くなり、場合によっては無くなるとか、Streaming mipmapにチェックを入れていたのにTexture Streamingにチェックを入れてなかったとか。改善して上げ直してました。
これでよしと思ったらTwitterには「Quest2買ってから入りたい」の声が
Quest2の発売日は10/13、当初の閉場予定の10/11では間に合いません。
急遽10/19まで1週間延長するとともに、Quest対応ワールドの作成を急ぎました。
•情報のタイミング
情報は公開するタイミングが重要です。
延長は10/7の終了するちょっと前に情報を公開しました。これがリツイートされることにより今までアバターミュージアムを知らなかった人間にもインプレッションを与えることができるという寸法です。
更に同時に「アバターミュージアム-VRM展-」「アバターミュージアム2」の情報を出したのですが、これが悪手でした。
人間は2つ以上の情報を同時に処理できないのです。
2つの告知が同時にあると「アバターミュージアム2」の方に目が行ってしまい、11月に開催する「VRM展」の方に興味が行かなくなってしまうのです。
「2」と「VRM展」は全く違うイベントなのですが、同時に情報を出したことにより「2=VRM展」と勝手に認識されてしまい、「3月までアバターミュージアムは無い」という誤った認識が広がってしまいました。
その後VRM展はMoguLiveの記事になったり情報が広まったおかげで、認知されてきたのですが、失われたファーストインプレッションは大きいです。
「新しいイベントを開くときは一つずつ情報を出したほうが良い」
「2つ以上先の情報は出さないほうが良い」
というのは今回の取り返しのつかない学びの一つです
•Quest対応
ワールドのQuest対応は想像以上に大変でした。というのも私がQuest2をAmazonで注文してしまったばかりに届くのが17日になってしまったからです。
届くまでは誰かに確認してもらうしかデバッグの術がありません。デバッグしてもらうと展示のアバターが黒塗りになる不具合が多数報告されました。ですが自分で状態が確認できないので黒くなっているマテリアルの共通点とが全くわからないのです。
結局解決できたのはQuest2が届いた17日でした、自分でデバッグ環境が整ってしまえば早いものです。
ですが遅くなってしまったのでQuest用の会場は延長することにしました.というより元から延長するつもりではありましたが。
•常設展について
実はこのイベント常設します(11月~)
出展者の方にはDiscordで連絡済みのはずですが、出展者の方はDiscord見てください
初心者案内に丁度いいワールドになるんじゃないでしょうか
•次回について
11月には「アバターミュージアム特設展-VRM展-」をやります
クラフトピアのmodやVirtualCastに使えるVRM形式のモデルが付属しているアバターのみを展示する展示会です。
VRMファイルは、VRChat用のセットアップをしているのなら意外とかんたんに作れます
今回も第1回アバターミュージアムと同じくメチャクチャ簡単に入稿できるようにしたので既存のアバターなら入稿まで30分かかりません。
出展参加は以下のツイートから!
https://twitter.com/Wolf_Electronic/status/1314386646448570368
ということで、今後ともアバターミュージアムをよろしくおねがいします。
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