『お墓参り』

2007年前橋市に転居した夏にひさびさに墓参りしたときの様子ですね。

『墓参り』

8月13日はお墓参りにまいりました。
各地転々とし続けておりましたワタクシ、
それがほれこうして今年は生まれの故郷におりますれば
さらに日頃信心には縁のないワタクシとしましても
先祖の供養などをばいたしたいと
仏心の芽生えとはこの歳になりますれば
もう遅すぎるいえこれこそがお釈迦様のお慈悲とは
おそれおおくておそれおおくて
お釈迦様などという最上位のお方のおご尊名を
げせん世俗の垢まみれ煩悩たちがたしのワタクシ
が口にするだけでもそれもう南無三欣求浄土に咲いた
蓮の花の球根をかじる蛙にも劣る所為の上
仏罰も致し方ないところでございますが
そのお慈悲を請うようでまことに身勝手ながら
ワタクシの担当は是非魚藍観音様をリクエストいたしたく
色即是空空即是色

ということで朝は8時に○福寺へ。父親妹私の三人で
せまい表門を抜けて境内に入れば
すでに墓参りの家族連れ数十人
早速お布施を住職の奥様にお渡しし
お花水桶お線香を抱えて
我が先祖代々のお墓へ。
懐かしいなんどもすでに他界した祖母につれられ
子供の時からお参りに来たお墓の迷路。
懐かしさのあまり我が妹に
おうそういえば昭和過ぎたる時代は39年
帝都では五輪となる万国運動大会が
本邦初の開催となり国中が開催に快哉を叫んでいたのを
思い出せば全国民数千万が一斉に叫ぶのであるから
騒々しい時期であったがその中で
忘れもしない五輪聖火の搬送長距離リレーはランナーの孤独
そんなのはシリトーないといっても小学校の自分は
教師に連れられ国道脇に整列させられ
国道の彼方から何が来るかと見れば
聖火をかざして疾走してくるのはマラソンマン
目前を通り過ぎる一瞬拍手喝采狂喜乱舞
うすれゆく聖火の噴煙を残して走り去っていく
走者のかっこよさ友とあれがアベベだと
それにしては日本人みたいだと語り合う小学校一年生
の純な魂はその年のお盆お墓参りに如実にフィードバックされて
お線香の煙すなわちアベベがかざして疾走していた
聖火の煙これを見た衝撃感激忘れられない
少年少女はもうほかに何の行動を選べず
すべからく点火されたお線香をば上向きに掲げ
大股で長距離走者の模倣をして
お墓目指して駆けていったものよのう
そおうこんなふうにとお線香を高く上げ
ふぉふぉふぉと叫びながら駆け出せば
父親妹あとをついてくるどころか
反対へ歩いていく目立たぬように何故なんだ
まわりの家族連れも何故か目を合わせてはくれず
おう長距離走者の孤独とはこのこと
ますますエキサイトし境内を三周すれば
本堂からありがたやご住職のお姿も現れ
こちらに向かって両手をあわせておられる
燃え尽きようとするお線香を片手に
ぐりこのマークをぴたりと決めて
さあそれではお参り致しましょう
あれお花はお水は水桶は
とうちゃんいもうとよ

どこ
どこなの

(^_^;

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