排除ベンチ2024
この2枚の画像は前橋市内の同じ場所に設置されているベンチです。
これは2021年10月30日に撮影したもの
![](https://assets.st-note.com/img/1728678251-zwcgX1vWk7KOfeJi84TRdVSU.jpg?width=1200)
そしてこれは本日2024年10月6日つまり今日撮影したもの。
![](https://assets.st-note.com/img/1728678986-xDurRIX0sweN6ZFjEGMp1Jab.jpg?width=1200)
最初の画像は、いわいるホームレスが寝そべったりしないように〝排除〟する「排除ベンチ」でした。それは排除が目的の不寛容なやさしさのないベンチでした。まして色も真っ赤。もちろん街なかにある排除ベンチはこれだけではなかったのですが。特に目立つこの赤い排除ベンチに関しては過去何度か書いてきました。
いくつかを引用します。
「ホームレス」
浮浪者、路上生活者、 ダンボールハウス野宿者、 野外生活者 、ショッピングバッグレディー 、ルンペン 、宿なし。破産 失業 病気 保護者の責任放棄 虐待 ドメスティック・バイオレンスなどが原因でホームレスになるらしい。
つまりワタシもホームレスになる可能性があったということ。
2020年京王線笹塚駅のバスストップのベンチに座っていた(彼女には家はなくそこに座りながら寝ていた)女性ホームレスが殴り殺された。この痛ましすぎる事件は映画にもなった。殺した男は理由として「邪魔だった」と供述したそうだ。邪魔なものは眼の前から消えればいい、これが排除ベンチの設置理由なのだと思う。眼の前から消えてホームレスは生き続けるのだけれど。
「排除するものはいつか排除される」
誰だって外出先で横になりたい横たわりたいと欲する時がある。それを拒否する、禁ずるベンチ。
ワタシが初めてそのような排除ベンチなるものに出会ったのは、40年以上も前、八重洲地下街で。ベンチに微妙な傾斜がつけてあって「寄りかかること」はできるが「座ること」はできないものだった。それは新宿などの地下街などにも設置されていった。
地下街の警備員がホームレスに言った一言を覚えている。
「ここはあんたたちのくるとこじゃないよ。」
ワタシだっていつ「あんたたち」と呼ばれて追い散らされるかわからない。
捨てられ雨に濡れた子犬は可愛そう、ね、助けてあげましょう。
雨に濡れたホームレスは、怖い、臭い、危険、警察呼びましょうよ。
見えなければ存在しない。見えなければ安心。
「優しい人たち」が平然と通り過ぎる、排除ベンチの前を。
タイトルの上の画像は群馬県前橋市に実際に設置されている『真っ赤なホームレス排除ベンチ』
この色に塗ったのは、きれいでおしゃれでかわいくて人目をひくから、だろうか?
とても冷たい、赤の色。
朔太郎さんが生きていたらこう言うかもしれない。
「排除ベンチを真っ赤に塗りたるはなんたるあーとの精神ぞ!!
ホームレスにもらいふはあるのだ!!」
![](https://assets.st-note.com/img/1728680217-nZteCRVIGsL1UJN0vup6h34a.png?width=1200)
てなことを書いてました。
今日、その真っ赤な排除ベンチが普通の、寝転がれるベンチになっているではありませんか!!
もしかしたら、そんなワタシの日記が影響を与えてこの排除のための手すり・肘掛けを取り外すことになったの・・か・・な
んなことはないでしょうけど😅
でも、うれしいなうれしいな😅🥰😅🥰🥳
理由はともあれ、誰も排除しないことが大事だと思うんです。ホームレスでなくても体の不調を感じたら横になりたいのだと思うんです。
ホームレスでも誰でも、排除しない街は普通の人にも優しい街、そう思うんです。この街の他の場所のベンチは今どうなっているのかわかりませんけれど、誰にでも優しい街には優しい人が引っ越して来る、そう思いたいです。
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