あなたの耳は・・・
30年も前のことです。実際にあったことです。
ワタシはあるデパートで買い物をしていました。
向こうからきた母子とすれちがいました。
ほとんどワタシと同世代。
すれちがう直前にそのおかあさん歩みを止め
ワタシの顔を見ていきなり一言
「あなたの・・・耳ってすごく家族を大切にする耳ですね。」
それだけいってすれちがって去っていったそのお母さんと子供。
べつに態度がおかしいとか目がすわっているとか、それをきっかけになにか宗教に勧誘するとかはなかったので。
ワタシの耳についての一言だけ。すぐに人混みに紛れて見えなくなったその母子。開店したばかりの大型デパート、色んな人が来るのですね。ワタシの耳は人よりわずかに大きめなのだけれど。
でも、耳でその人の性格とかはわかるんだろうか?わかるとしてもいきなり見ず知らずの男性にそれを言うのか?
ワタシはなにやらわけがわからず
「あ、はぁ。」と答えただけでした。
たしかに家族は大事だと思っているんですけどね。
先日市内の公園のイベントの場にいました。ワタシは相変わらずのお一人様でしたが、松並木のしたレジャーシートをひいて食事する親子連れや、なかよくねころぶカップルなどが、もちろんいるわけでやっぱし子供やパートナーがいる日常がうらまやしかったりするわけです。
もうワタシ、奥さんも子供も手遅れだから、せめてお友だちは大切にしたいと思うのですけど、なかなかうまくいかないものです。でも「家族を大事にする耳」って褒め言葉だと思い記憶に残っていました。これはやはり友だちも家族同様大切にしろとの耳の神様がメッセージををあの母子の姿を借りて伝えてくれたのだと思うのです。ちょっと聴力が低下してますけどね、耳。