誰にも伝わらないようなことをずっと残していたい
昨日、何気なく
「近くの海にはヤドカリがいっぱいいる」
という話をしたところ、
「絶対に、今日、見に行きたい」
と珍しく強い意志を持って言ってきた彼。
そんなにヤドカリ見たいのかな…?
と戸惑いつつ近所の海へ二人で向かった。
夕方の海は、人がまばらだった。
ここの海はパリピが居ないのが凄くいい。
小さな海水浴場。美しく豊かな自然。多種多様な生き物。
ここへ越してきて3年目、すっかり海が好きになった。
しばらくヤドカリと戯れた後、
「展望台へ行こう」
と誘われたので、島の高台へと向かう。
島の階段を登った先には、ベンチがあって海を一望できる。
二人でベンチに腰掛けて、しばらく夕焼けが反射する海面を眺め、穏やかな波音に耳を傾けた。
すると、横の彼がポケットから何かを取り出して、
「はい、これ」
と渡してきた。
小さな箱。
開くと中にはキラキラと清廉な輝きを放つ指輪があった。
どうせなら、素敵な場所で渡したかったんだと、はにかむ彼。
私を喜ばせようと、渡すシチュエーションに拘ってくれるその気持ちが凄く凄く嬉しかった。
夕陽に照らされ煌めく海と指輪。静かに心地よく響く波の音。指輪を差し出す貴方の笑顔。
思い出ごと一生の宝物だよ。
ありがとう。
*
誰にも伝わらないような日々の幸せを、いつまでも記憶に残していたいのです。
いつもnoteに私事を綴ってしまって申し訳ありません。
聞いていられないような小恥ずかしい惚気話を、温かく見守ってくださる皆様に心より感謝申し上げます。
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