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MAD//MOMENTS: ロジャー・ウェイド(BoxFund会長)「20年後には消費者ブランドの80%が存在しないかもしれない」


昨夏のMAD//Festで行われたインタビューで、BoxParkやBoxFreshの創設者であり、現在は消費者ブランド向けのファンド「BoxFund」を率いるロジャー・ウェイド氏が、未来の成功を目指す消費者ブランドにとってESG(環境、社会、ガバナンス)がいかに重要であるかを語りました。

ESGの重要性:消費者ブランドの未来を左右する要素

「現在の投資の約3分の1がESG関連で行われており、これは投資分野で最も急成長しているセクターです」とウェイド氏は述べ、持続可能な取り組みを採用するよう投資家からのプレッシャーが高まっていることを強調しました。消費者ブランドが長期的に成功するためには、ESGの原則はもはやオプションではなく、必須だと言います。

実践例:環境への取り組み

ウェイド氏自身のESGへのコミットメントは、革新的な製品への投資に表れています。その一例が、生分解性チューインガム「Nude」です。「世界からプラスチック製のチューインガムをなくすことを目指しています。これは地球にとって良いことです」と彼は語りました。年間320億個ものプラスチックチューインガムが生産される現状を受け、ウェイド氏の取り組みは、消費者やブランドが共に受け入れつつある持続可能性へのシフトを象徴しています。

ブランド成長の基本とESGの統合

成功するためには、ブランド成長の基本である「プロダクト」「トラフィック」「チーム」を理解することが重要だとウェイド氏は強調します。「CEOであるならば、製品のチャンピオン、マーケティングのチャンピオン、運営・チームのチャンピオンを持たなければなりません」と述べ、ESG戦略をビジネスのあらゆる側面に統合する必要性を指摘しました。

未来への警鐘:すぐに行動を

持続可能なブランドへの需要が急増する中、ESG戦略を持たない企業に対し、ウェイド氏は早急な対応を呼びかけます。「明日にでも始めてください。これは単なる目的のためではありません」と彼は強調します。ESGは消費者だけでなく投資家にとっても重要な要素となっており、これに適応しない企業は、将来的に資金調達に苦労する可能性があると警告しました。

ウェイド氏の言葉は、消費者ブランドが未来を生き残るための指針となるでしょう。持続可能性と責任ある経営が、これからのビジネスの成功に欠かせない要素であることを示しています。

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Tokyo⇄シリコンバレー AI,クライメートテック Web3 -武富正人
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