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バーチャルマーケット5 感想 ~もしもヘンゼルとグレーテルがキュリオシティに行ったら~

みなさん、バーチャルオカマのベッラパスタよ💗

2020年12月19日から開催中のバーチャルマーケット5、もう行きましたか?

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中でも、キュリオシティはクリスマスにオススメ!
キュリオシティはどちらかというとハロウィンテイストのワールドですが、電飾が飾られ、誰もいないのに誰かが居るような気がしてしまう空気感が素敵💗

そして何より、アタクシのブースにはクリスマスツリーが飾ってありますので、ぜひ写真を撮っていってくださいね💗

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キュリオシティを回ってみた感想


ここから先はワールドのネタバレがありますので、注意!


ワールドモデリング監督のMinuet_Doll さんは、Vケット3の「PrettyPopParty」も手掛けられている、いわばVケットのkawaii系ワールドの一角を担っているわけですね。
「PrettyPopParty」もピリッと辛いフレーバーストーリーが付いていましたが、今回はよりストーリー性を感じさせるメチャクチャ完成度高いワールドでした!

入り口に入ると、「阿頼屋敷」の化け猫のような案内役の蜘蛛男が立っています。そしてモンスターのツリーが印象的!
ブース同士の距離が近くて回りやすいですね!モンスターが所々に登場するようになります。

みんな好きそうな無限鏡のアトラクション、ここは下見の時は木の板でふさがれてて、下見の人も楽しませようとする遊び心がありましたね~!

墓場の墓石のアトラクションも、自分を映して、それをカメラで撮ろうとしますが、その時にカメラにしか映らないモンスターの存在に気づけるのが良い導線だなと思いました。

道中色々ありますが、端折って最後の演出はすごかった!
某テーマパーク写真撮影プレイバックが出てきて、これ後で販売してくれるやつや!ってなりました(笑)
劇場に入るとドッキリ大成功みたいな感じでカメラに密着されてたのが分かり、若手芸人の気分が味わえます。

スクリーンには大写しになった自分が居て、白黒になって捕食されちゃうところから、自分がゴーストの一員になったことを表現してますよね。
モンスターたちの捕食風景がまるでアンガールズ田中のカニのような所作で吹き出しました。

最後はクレジットを眺めてキュリオシティの別ワールドへのポータルが出現するの、完璧すぎる演出でした。(Minuet_Dollさんが1人の3Dモデラーとしてクレジットされてるのが謙虚すぎる…!)
ワールドを一周することは、一度見た入口を再度見ることになるので普通は興ざめな気持ちになりますが、このワールドはゴール地点から気が付いたら入口に戻され、その入り口はふさがっているという演出を利用して飽きさせない作りになっています。


楽曲について

楽曲について、前回Vケット4の「ナーサリーライム」について記事を書きましたが、今回も書いてみようと思います!

作曲は、言わずもがなですが、AUAUAという二人の宇宙人コンビです。
「PrettyPopParty」「ナーサリーライム」に加え、3回目の楽曲担当
主題を大切にした、耳に残るフレーズが素敵💗

さて、クラシックでは音楽でストーリーを描いている作品をシンフォニックポエム・交響詩と呼びます。キュリオシティも、「魔法使いの弟子」「死の舞踏」などといった交響詩の文脈を踏襲しているように感じられました。
そこで、今回は少し趣向を凝らして、架空の交響詩の解説を考えてみました!

キュリオシティの世界観と音楽」に、丁度良いキャラクターの「ヘンゼルとグレーテル」が迷い込んだという設定です。

交響詩「キュリオシティの不気味なサーカス団」

登場主題の一覧(赤線は特に重要な主部)

不気味の主題-2

ヘンゼルの主題-2

キュリオシティの主題-2

あらすじ(架空の構成)

第一部
ヘンゼルとグレーテルの兄と妹は、暗い森に迷い込んで大きな門を見つけた。(c-moll6/8拍子 不気味の主題→2/4拍子 ヘンゼルの主題)そこはキュリオシティという町の入り口で、人気が無いのにどこか活気があって不気味だった。広場の前にはサーカスの団長の蜘蛛男が立って言うことには「2人をサーカスにご招待!」a-moll メイン1・キュリオシティの主題)ヘンゼルは怪しんだが幼いグレーテルは行きたいと駄々を捏ねるのであった。仕方なくキュリオシティのサーカス小屋に向かうことにする。(f-moll 間奏・ヘンゼルの主題)
無限鏡や町の墓地に戸惑いながらも2人はサーカス小屋の前までたどり着く。(心細い様子がハープとトイピアノによって描かれる)
(fis-moll 6/8拍子 不気味の主題→a-moll 2/4拍子 キュリオシティの主題)

第二部
サーカス小屋の中に入ると、舞台の上にはギロチンの振り子が置かれ、演目も恐ろしい出し物ばかりだった。(6/8拍子 ティンパニの一撃から恐ろしい情景に切り替わる)怖気づくグレーテルをヘンゼルがなだめようとするも、背後から近づいてきた大きな怪物にグレーテルを引き離されてしまう。(トレモロとグリッサンドの上昇音で怪物が登場・奏されるのはキュリオシティの主題)
蜘蛛男を問い詰め、ヘンゼルは町の奥の怪物の根城に向かう。

第三部
怪物の根城に近づくにつれて、蜘蛛の巣の浸食が酷くなっていく。怪物の根城は先が真っ暗で進みづらかったが、グレーテルの泣き叫ぶ声と怪物のけしかけるような声を頼りに進んだ。(h-moll フォルテッシモの力強いキュリオシティの主題+不気味の主題)ドアを開くと、そこには蜘蛛男の姿があった。そこは劇場で、全ては蜘蛛男による策略だったことが分かる。大きなスクリーンには大写しになった自分の姿と、後ろから這いよる怪物の姿が映り、瞬発的に振り返ろうとするもヘンゼルは丸のみにされてしまう。(弦楽器に分散和音が奏されクライマックスに)
ヘンゼルとグレーテルの名前と生没年が刻まれた墓標の前には、生気を失った2人の姿が佇むだけだった。(as-moll 12/4拍子 キュリオシティの主題による後奏)


…と、キュリオシティは完全なバッドエンドになってしまうので、生憎ヘンゼルとグレーテルはお陀仏になってしまいました。迷い込んだのがお菓子の家程度だったらよかったのですが……。

楽曲の感想

AUAUAさんの楽曲といえばトイピアノリコーダー鍵盤ハーモニカといったおもちゃ箱のような楽器の音色ですが、今回は楽曲の雰囲気に合わせてトイピアノをそのままに、他は全てオーケストラ楽器を使用している感じです。恒例のAUAUAのお二人のボーカルは雰囲気にそぐわず外されたようですが、聞けないのが残念ですね。

「ナーサリーライム」では一つの主題を何度も登場させる変奏の形式でしたが、今回は更にパワーアップして、3種類の主題を織り交ぜながら展開しているようにお見受けしました!

今までの作風では様々な効果音を織り交ぜて世界観を作り上げていましたが、今回は序奏のフクロウの鳴き声と後奏の稲妻の音以外は全て楽器の音で表現していたのが、まさに交響詩らしい雰囲気でした。
特にトレモロとグリッサンドの上昇音は場面展開を印象的に演出していて、なんとなく聞いていてもおぉ・・・となった方が多いのではないでしょうか。

20世紀ハリウッド映画音楽的な表現も見せつつ、ますますパワーアップするお二人の楽曲に今後も目が離せません💗


というわけで、今回もVケット5のワールドの1つ「キュリオシティ」について記事を書いてみました!
年末年始のアクティビティVRChatでVケット巡りを楽しんでみてくださいね💗

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