スマホ教室で働いているつもりはなかったのですが
わたし「じゃあまずこのQRコードを読み取って頂いて」
おじいちゃん「えっと…」
わたし「あ、カメラを起動して…そしたら上に白い通知が出るのでそこを押してください」
おじいちゃん「(カメラのシャッターカシャア)(意味もなく残ってしまったQRコードの写真)」
わたし「!!?!?!?!?」
ある日のバイト中の1コマです。
わたしのアルバイト先は某小売店ですが、最近のスマホ至上主義の波にノリノリに乗っている店です。支払いはクレジットカード・電子マネー・バーコード決済のほとんどが対応していて、ポイントカードはスマホアプリに紐づけられる&スマホのみで登録できるようになりました。
しかし当店の客層は比較的年配の方が多いです。スマホでの会員登録ひとつをとっても、冒頭のようにQRコードの読み取りがわからない、英数キーボードの切り替えがわからない、変換方法がわからない…と、わたしには想像もつかなかったような障壁がいくつもあるんです。
「大変だから紙のカードで登録しましょうか~」とか、「わたしが代わりに登録操作しますね~」にしたら、確かに双方とも楽です。だってわたしはスマホ教室の先生としてこの店で働いている訳ではないので。
でもどんどんスマホ至上主義になる社会で、スマホを持つ選択をした方々がここで基本操作を覚えず進んだら、結局また別の場面で困るんじゃないか?ほんの少しかもしれないけど、わたしがここで助けないといけないんじゃないか??という「デジタルネイティブ世代・サービス業従事者」なりの謎の使命感に駆られてしまうんですね。ちょっと面白おかしく書いていますが、これって結局わたし達みたいな世代がちゃんと向き合わないといけないギャップなんじゃないかなあと思いました。
これは余談ですけど、「らくらくスマホ」みたいなものを使ってる方も多いんですが、こちらからすると逆に使いづらいことに最近気づいて驚きました…iPhoneなら自分が使っているからわかるし、Androidの普通型も友達が持ってたりするからなんとなく触れます。でもそのどちらでもないUIだと逆に困る!!携帯ショップの人が全操作を教えてくれるわけでもないだろうし、操作をサポートしてあげる側の立場でこれに困っている人も少なくないんじゃないでしょうか…
あと「○○払い」「○○ポイント」「その他キャッシュレス決済」とかバラバラに存在しているのもいかがなものかなあと思います。「○○払い」がしたくて「○○ポイントカード」を出してくる人とかほんとに少なくない。
先日実家に帰省した時、未だガラケーを使用している母にも質問攻めされました。「音楽を聴く月額サービスってどうやって支払うの?」「このゲームのLINEログインってどうやってするの?」「支払いってクレジットカード番号を入れないといけないの?なんか嫌だな~」みたいな。どうやら、今使っているガラケーのサポート期間が終わるまではスマホに変えないつもりだけど、いざ変えるとなったら何も分からないから今のうちから不安らしいです。
ガラケーが全滅する時代が来るのかどうかわかりませんが、スマホへ移行していくペースは既に個人差が出ています。だけど社会はたぶん、最先端の方へ寄っています。これがデジタルディバイドか~と実感しました。
キャッシュレスで支払えます!といっても、店側にもまだまだ不備があります。あくまでも当店の話ですが、キャッシュレスで買ったものを返品したいときの処理はレジの仕様上、現金払いの処理と比べて何倍も時間がかかります。この辺、キャッシュレス先進国はどうやって対処しているのかめちゃくちゃ気になります。
うちらネオデジタルネイティブなんで!みたいな目線の文章を書き連ねてしまいましたが、ウン十年後には自分も取り残される立場になりうることを忘れてはいけないと思います。そもそも今だってすべての波に乗れているわけじゃないし、もう取り残されていることだって結構ある気がしている。みんなが楽をするための技術発展だと思うのですが、そうもいかないのが難しいですね。
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