ARS鑑定について
はじめに
トレーディングカード(以下よりTCGと略)人気が高まることで、カードの真贋鑑定や状態のグレーディングを行うサービス需要が増えてきています。
実際に私が鑑定サービスで体験したことを発信して、今まで『鑑定』に対して苦手意識を持っていた方の不安を解消できればと考えています。
TCG鑑定とは
TCGグレーディング真贋鑑定サービス(以下よりTCG鑑定と略)とは、どのような企業が具体的にどのようなサービスを行っているのかまとめていきます。
●鑑定会社
TCG鑑定を提供している会社は複数存在します。
世界的な規模で有名な会社は『PSA』
国内の会社で多くのシェアを占めるのは『ARS』
といった印象を受けます。今回私は『ARS』でTCG鑑定を行いました。
●真贋鑑定
TCG鑑定サービスの1つで真贋鑑定があります。
簡単な表現すると『本物』か『偽物』かを判断するサービスとなります。
特にプロモーションカードや高レアリティのカードで偽物が流通することが多いため、自身でそれらのカードを購入する際に鑑定済のものを選定すると安心できるのではないでしょうか。
●グレーディング
カードの状態を精査して10段階の評価が付きます。
Grade1(悪)〜Grade10(良)
※ARSはGrade10より上の10+が存在します。
ARSを選んだ理由
私が『PSA』でなく《ARS》で鑑定をした理由は大きく分けて3つあります。
●グレーディング基準
『PSA』の基準で「センタリング」があります。
これはカードの真ん中に対してどれくらいズレが生じて印刷されているのか鑑定しています。
つまり、センタリングによってグレーディング評価が変動するということになります。
《ARS》は純粋な状態のみの精査を基準とし、センタリングはグレーディングにおける減点対象とならないという違いがあります。
個人的に「センタリング」は気にせず、状態の精査に重きをおいている考えが私と合致しました。
●評価のバラつき
個人的にSNSを通してTCG鑑定の客観的な評価を調査していました。その中で見受けられた意見として次のようなものがあります。
『PSA』
10評価でも傷が見受けられる
状態が良くてもセンタリングで減点される
センタリングが良ければ多少の傷でも10評価取れる
《ARS》
PSAの10評価よりARS10評価を取ることは困難
ARS10(10+)は文句無しの美品
つまりPSAは多少の傷でも10評価が付くため、同じ10評価でも『美品』と『多少の傷あり』でバラつきが多い。ARSは10評価取得は困難であるが『美品』という認識ができます。
※あくまで個人の見解です
●プロテクトホルダー
各TCG鑑定会社では鑑定済みのカードをプロテクトホルダーへケースインします。個人的にARSのホルダーが好みでした。
・透明感と重厚感のあるケース
・ステンレス製のキャプション
・表記の言語が英語/日本語で選択可能
TCG鑑定のキッカケ
鑑定に対して今までは興味がありませんでした。
しかしコレクターとしての将来を見据えた時に、『鑑定』に対して有益だと考えました。
●貴重なカードの状態維持
自分のコレクションカードを保管している環境は、正直良いと言える状態ではありません。
防湿庫や室温管理ができる部屋もなく……。
そんな時にプロテクトホルダーへのケースインはカードにとっての状態維持に優れていると考えました。
●次世代へのバトン
人に寿命がある限り、自分のコレクションカードを手放す時は必ず訪れます。
その時に『間違いなく正規品』であり、『カードの状態がグレードによって示された品質』であることを保証された状態であれば、次世代のコレクターにバトンを繋げやすいと考えました。
ARS鑑定のフロー
ここからはARS鑑定の申し込み〜カード返却までの流れと注意点について簡単にまとめます。
初めてのTCG鑑定をARSに依頼しようと考えている方は是非とも参考にしてみて下さい。
①申し込み
ARS公式サイトやX(旧Twitter)にて、次回受付の案内を確認することができます。受付期間内にARS公式サイトにて申し込みを行います。
鑑定申込フォームに必要事項を入力する際、鑑定するカード枚数の入力が必須となるため、事前に上限枚数以内で希望するカード数を決めておく必要があります。
②申込書の記入
ARS公式サイトより、申込書のPDFファイルをダウンロードして印刷します。私はコンビニのネットプリントを利用して印刷しました。
上記3枚の画像は2024.7現在のARS公式サイトよりダウンロードしたPDFファイルを抜粋しました。
記入例を参考に鑑定依頼するカードの情報を記入します。
《注意点》
海外版遊戯王カードにおいて、同一型番であるが印刷された地域に違いがあるカードを提出する場合、北米版やアジア版といったメモ書きをオススメします。
私はアジア版と北米版の同一カードを提出した際に、両者ともアジア版としてグレーディングが反映され返却されました。
このミスは無償リホルダー対応となりました。
③梱包・発送
鑑定するカードの梱包方法に具体的な決まり事があります。ガイドラインを参考に梱包します。
私はスリーブ1枚+フルプロテクトスリーブに入れ、1枚ずつ緩衝材(プチプチタイプ)でぐるぐる巻きにしました。
あとはカードとホチキス止めした申込書2枚を同封して、ゆうパックまたは宅急便でARSの受付窓口まで発送します。
④入金
カードがARSに届くと到着確認メールが届きます。その後は鑑定完了まで待機します。
鑑定が完了すると『ご入金情報のお知らせ』というメールが届きます。このメールに記載されている鑑定料金を指定口座に振り込みます。
『ご入金完了のお知らせ』というメールが届きましたら、数日後にカードが返却されます。
以上が、申し込みから返却までの流れです。
おわりに
今回は今までの記事とはテーマが変わり、『TCG鑑定』についてまとめました。
実際にARSを利用して、ケースインされたカードがとても魅力的な姿になって返却されたことに満足しています。
グレーディング結果を確認する際のドキドキ感、良い評価だった時の嬉しさは中毒性があります。
ただし鑑定料は決して安いものではないので、私は本当に必要と考えるカードを厳選して今後も利用しようと考えています。
TCG鑑定は賛否両論あると思いますが、コレクションの方法は千差万別です。鑑定という手段に少しでも興味がある方は、この記事を参考にしてもらえると幸いです。