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“隣人”との対決—サルフォード戦を前に燃えるマンチェスター・シティ—
マンチェスター・シティがFAカップ3回戦で対戦するのは、ペップ・グアルディオラにとって「ホームタウン」のような存在ともいえるサルフォード・シティだ。エティハド・スタジアムでの一戦に向け、グアルディオラは「隣人」への敬意を強調しつつ、油断のない準備を整える姿勢を示している。
ペップの“隣人愛”と真剣な態度
マンチェスター近郊の街サルフォードに8年間住んでいるグアルディオラは、今回の対戦を「自分のホームタウンとの対決」と表現した。サルフォードの指揮官カール・ロビンソンについても、「彼がオックスフォードやリーズで監督を務めていたころから尊敬している」と語る一方、直近6試合でクリーンシートと6連勝を記録するサルフォードの勢いに敬意を示した。
グアルディオラは、「FAカップではいつも真剣に挑んできた。今回も例外ではない」と述べ、格下と見られる相手との一戦でも一切の油断を排する姿勢を強調した。特に、「これまで3連勝を達成していないシーズンだが、今回でそれを成し遂げたい」と、試合を前に強い意気込みを見せている。
怪我人リストとチーム状況
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今回の試合では、チームの中心選手であるルーベン・ディアスやジョン・ストーンズは欠場が確定している。ディアスは12月15日のマンチェスター・ダービー以来戦列を離れており、ストーンズも復帰の目途が立たない。一方で、オスカー・ボブが部分的なトレーニングに復帰し、長期離脱からの回復が期待されている。守護神エデルソンは万全の状態だが、グアルディオラは「選手層が薄い中での戦いが続く」と語り、引き続き厳しい状況が続いていることを認めた。
アーリング・ハーランドについても言及され、シーズンを通してのフィットネスを称賛した。「彼は驚くほど集中している」と述べ、クラブの理学療法士と協力しながらコンディションを維持している点を評価した。ハーランドは今回の試合でも起用される可能性が高い。
サルフォードの挑戦と「1992年組」
サルフォード・シティはリーグ2ながらも現在昇格争いに絡んでおり、近年の快進撃が注目されている。クラブにはマンチェスター・ユナイテッドの「1992年組」として知られるギャリー・ネヴィルやポール・スコールズといった往年の名選手が投資家として関わっている点も興味深い。グアルディオラは「彼らは賢い人たちで、フットボールに携わる人間がクラブを運営すると良い決断を下せる」と、その運営能力を評価している。
ケビン・デ・ブライネのアンカー起用
グアルディオラは、負傷離脱中のロドリの代役としてデ・ブライネを守備的なポジション(いわゆる「No.6」)で起用する可能性を完全に否定した。
「ケビンは守備的ミッドフィルダーではありません。彼の能力を最大限に活かすためには、最終局面でのプレーを必要とします」と語るグアルディオラ。「私は彼を9年間見てきましたが、前線での貢献が最も際立っています。」
また、ギャリー・ネヴィルのサルフォード所有者としての役割や解説者としての意見についても問われ、ペップは「彼のコメントを時々聞くが、それに賛成する時もあれば反対する時もある」と述べ、論争的な意見も仕事の一環であると理解を示した。
試合の行方
この試合はマンチェスター・シティにとって、重要なシーズンの流れを作る一戦となる。国内リーグや欧州の舞台での厳しい戦いが控える中、ここで勝利を収めることで勢いをつけたい。一方、サルフォードにとっては歴史的な瞬間であり、ジャイアントキリングを狙う彼らの挑戦をシティがどう退けるのかが見どころとなる。
ペップ・グアルディオラの「隣人愛」と厳格なプロフェッショナリズムが交差するこの一戦。果たしてどのようなドラマが生まれるのか、ファンの期待は高まるばかりだ。