日本でeスポーツを普及させるために、私達「ゲーマー」が出来ること。
皆様こんにちは。VOLBOXです。
先日Twitterの方で、とある高校生の方から、学校の授業でeスポーツの普及について話をしたいから、質問に答えてほしいというDMを頂きました。
内容としては、「eスポーツを日本でより普及させるにはどうすればいいか」というものでした。
DMでも返信をさせて頂いたのですが、日本のeスポーツの普及に貢献したいと考えている我々にとって、この質問にはより具体的に、より明確に考える必要があると考えたため、このVOLBOX MEDIAでも答えていこうと思います。
日本でeスポーツは普及していないのか?
根本的な問題ですが、日本においてeスポーツは普及していないのでしょうか。
我々の考えでは、eスポーツは日本で十分と言っていいほど普及しており、その証拠として小中学生の将来なりたい職業の第二位にランクインしているという例を挙げられます。
特に最近ではケンタッキーやZOZOTOWN、auや吉本興業といった日本で有名な企業もeスポーツに参入するなど、日本でeスポーツは普及していると言えるでしょう。
しかし、eスポーツを「市場規模」の観点から見た場合どうでしょうか。
KADOKAWA Game Linkageが発表した「日本eスポーツ市場規模」では、2019年の国内eスポーツ市場規模は61.2億円とされており、2020年では76.3億円、2021年には91.7億円へと成長していくと予測されています。
2018年時点では、日本のeスポーツ市場規模は僅か7億円と本当に小さな業界でした。
海外のデータと比べれば、2018年アメリカの市場規模は317億円、中国171億円、韓国61億円と、日本の市場規模は海外と比べてかなり低いことが分かります。
2018年から2019年の成長度を見てみれば、日本のeスポーツの可能性は非常に高いと言えますが、海外と比べると本当に大きな差があるというのが現状です。
普及はしているし、成長度はあるものの、まだ海外と比べれば盛り上がっているとは言えない現状の中で、大きな資産を投じてeスポーツに貢献するということも、難しいといえるでしょう。
簡潔にまとめれば、「成長度があり期待しているものの、どの企業もより資産を投じようと思える"何か"を期待している」という状態です。
どうすれば、日本のeスポーツ市場規模を成長させることが出来るのか?
eスポーツがメディアに取り上げられているものを見てみると、その多くが「賞金総額」であることが分かります。
「海外の大会では賞金20億円のものもある」だったり、「ゲームがスポーツとして認められている」という内容のものだったり。
その注目度を分析してみれば、まず「お金」という部分が目立ってしまうでしょう。
まず、成長において変えていかなければいけない点がこの部分です。
eスポーツの歴史を辿りますが、日本人初のプロゲーマーであるSIGUMA氏をはじめ、日本初のプロチームである4dN.psyminが日本のeスポーツを先導し、現在もなお現役プロとして活動されている梅原大吾氏や、給料制をプロチームで始めて導入したDetonation Gaming。
話し始めれば、「〇〇が無い」という状況になりかねないので省略させていただきますが、このような注目を浴びていない中で活動してきた先人たちのお陰で、現在のeスポーツがあります。
メディア出演もあり、これまで遊びとしてだけしか見られていなかったゲームの新たなポテンシャルを発揮したeスポーツは、日本国内で大きな注目を浴びることとなりました。
eスポーツは彗星の如く現れたわけではなく、そういった「地道」な努力の積み上げで成り立っています。
勿論メディアの「お金」に焦点を当てた報道、発信のお陰でeスポーツに関心を持つ人間が増えたことには間違いありませんが、それが過大評価されている現状はあると思います。
まず日本のeスポーツを成長させる上で、必ずこの事実は知っておかなければなりません。
日本のeスポーツを成長させる為に、「ゲーマー」ができること。
最初に戻りますが、今回のこの記事を書くにあたったきっかけが、高校生の方のDMでした。
eスポーツをこれから成長させるためには、高校生のような若いゲーマーの人が必要不可欠です。
急成長を遂げている業界ではありますが、本当に必要なことは急激な成長ではなく地道な努力、そして継続です。
もちろん、成長させる上で可能であればやってほしいことなんか幾らでもあります。
何か自分のコンテンツを持って、eスポーツというものを発信する。
自分の好きな選手が活躍出来るような大会を運営する。
eスポーツというものを真剣に勉強する。
eスポーツチームのスポンサーになる、eスポーツ企業に投資するなどたくさんありますが、それらを実現させることは非常に難しいことです。
だから、我々も含めゲーマーが出来ることは、たった1つだけのとてもシンプルなことです。
ゲームを競技として真剣に取り組んでみる。
それだけです。
「成長」というテーマで始めたこの記事ですが、では「衰退」はどのような意味を持つでしょうか。
それは、「eスポーツや、プロという存在を否定する」ということなのです。
これはどういうことかというと、簡単に説明するのなら、今日のeスポーツ大会です。
そこでのコメント欄を見てみると、中には酷いコメントがあります。
ある一定の選手を批判したり、負けが続いているチームに暴言を吐いたり、あまりにもゲームというものを軽視しすぎた発言が多くあるように思えます。
その声に耳を傾けすぎた結果、プロを引退する選手も多くいます。
これが、eスポーツにとっての衰退と言えるでしょう。
「ゲームを競技として取り組む」。
それの最も理想的な理解が、実際に競技をプレイする、ということです。
更に言えば、そのために高校で部活が設立されたり、より今あるeスポーツ専門学校がレベルの高いものへと成長すると、もっと良い環境が作れると思います。
どうすれば勝てるのか、何が強いのか。
それをゲームで考える人がもっと増えれば、eスポーツの成長に繋がります。
プロをより応援したいと考え、自分に出来ることを考える人たちがもっと増える。
大人たちがeスポーツに夢中になり、新しいeスポーツビジネスを考える。
ゲームをプレイするということは、今やそんな夢を広げてしまうほど凄いことになっているのです。
私たちは、そんな競技をプレイする人たちを応援出来るような存在になりたいです。
良ければフォロー、スキのほどよろしくお願いいたします。