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Voices Vol.15 「“あなたはこの世で必要な存在である”と伝えること」

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あらすじ

人材会社の人事部での職歴を持つ方からの声が届きました。
人と出会い、新たな選択肢を伝えることが多い方から見て、
不登校の子どもたちはどのように映るのでしょうか。

まずこの方は最初に僕たちに投げかけます。

・「学校へ行くことが全てなのか?」
・「学校に行っていないとダメな子なのか?」
・「学校に行けば頭が良くなるのか?」
・「学校に行けば友達ができるのか?」
・「学校に行きたくないと親に言ってはいけないのか?」

と。

おそらく全ての人が一度は考えたことがあることなのではないでしょうか。
ただ、思っていても口には出せない。ある種タブーのようなこの考え方。

学校に行っておけば全てがうまく収まる。
逆に行かないなんてあり得ない。ダメなこと。

こういった固定観念が未だに根強く残っているのが現代の日本であると僕は考えています。

確かに一昔前は、インターネットもまだ普及しておらず、
学校「しか」ありませんでした。
そこに行かないということは、一般的な学習、教育の放棄でもあるとみなされていました。
しかし、今日、オンラインでどこでも学べるようになり、学校外の場も少しずつ増えてきています。
状況は変わってきたのです。にもかかわらず、この固定された考え方があり、その狭間のギャップが今新たな苦しみを生んでいると感じています。

このVoiceではこの多様化していく現代に蔓延る固定された考え方に一石を投じてくれます。
その波紋を起こす投げ石となるのが、フリースクールという存在であると、この方は主張します。

そもそも
十人十色の子どもたちが同じ教育システムで同じように育てるというのがおかしい。
学校に合わせるのではなく、子どもに合わせれる学びの場があってよい。
そしてそこから生まれる自己肯定感についても本文で語ってくれます。

誰もが思ったことがあるけれど、口に出しづらいことを、
これでもかというくらいシンプルなメッセージで今代弁してくれます。

よろしければ本文もご覧ください。


(菊地)


プロフィール

大阪府在住。主婦。創価大学教育学部卒業後、人材会社の人事部として自社の新卒採用や教育担当、大学生の就職支援などに従事。
結婚を機に退職し「フリースクール ろ〜たす」に出会い、ボランティアとして参加。

教育に対する疑問

はじめに、「学校に行くことが当たり前」この価値観は日本中で何割の方に共感されるでしょうか。
統計データがあるわけではありませんが、大半の方が共感されるのではないでしょうか。私自身、大学で教育学を学ぶまでそう思っていました。今でも共感はします。
ですが、疑問を持つようにもなりました。

・「学校へ行くことが全てなのか?」
・「学校に行っていないとダメな子なのか?」
・「学校に行けば頭が良くなるのか?」
・「学校に行けば友達ができるのか?」
・「学校に行きたくないと親に言ってはいけないのか?」

前提として、学校を否定したいわけではありません。
もちろん学校は素晴らしい場所です。家庭では学べない集団行動を学ぶことができ社会性が身につくことや、教育の専門家(教師)による指導を受けることができる。かつ現在は授業料無償化という有難い制度の元、皆平等に教育を受ける機会を与えられます。

ただ、私が思う1番の疑問は
人それぞれ個性があるが、なぜ皆同じペースを強いられるのか?」

ここでいう同じペースというのは、学習習得のスピードや、身体的発達のスピードのことです。果たして、皆と同じが良いことなのでしょうか?
「十人十色」ということわざがあるように、みんな違って当たり前だと私は思います。

フリースクールについて

上記の疑問を解決できる一つの選択肢として「フリースクール 」が存在すると考えます。
「学校には行かない」という選択をし、
フリースクールに行くことで子どもたち一人ひとりにあったペースで学ぶことができ、集団生活を経験することもできます。

 私自身フリースクール の存在を知ったのは大学で教育学を専攻したことがきっかけです。日本中には「不登校児」(学校に行かないという選択をしている子どもたち)は約18万人いると言われています
この約18万人の子どもたちにも教育を受ける権利があります。教育を受けるといっても学校以外の場所で教育を受けることが可能です。その役割を果たしているのが「フリースクール 」だと言えます。

これからの教育に求められること

 これからの教育に求められること、
それは「子どもたちの一人ひとりの個性と可能性を見出せる居場所の提供」だと考えます。子どもたちが互いの個性を認め、将来の可能性を見つけていける居場所が必要です。
学校や家庭以外の場として「フリースクール」があるのではないでしょうか。
 もちろん義務教育として、勉強をすることや学校のルールを守ることなどを教えることは必要ですが、それ以前に「自分はこの世で必要な存在である。」と子どもたち一人ひとりが思えることが大事だと思います。
いわゆる「自己肯定感」です。

 余談ではありますが、私が社会人時代に人事として会社に勤務し、自社の新卒採用を担当する中であまりにも学生の自己肯定感の低さに驚いたことを今でも覚えています。
 優秀と言われる国公立大学の学生であっても面談をする中で
「自分なんて、、、自信がありません」という学生さんが多くいました。もちろん対面で話しているため謙遜で言っているのか、
そうでないのかは表情を見れば判断がつきます。

まずは「あなたはこの世で必要な存在である。誰かに必要とされている、誰かの役に立てることがある」ということを伝えていくことも教育であると私は考えます。


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