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ファンクラブ

自分にとっての原点と気づいた頃から、音楽に関連した出来事をフッと思い出すときがある。
特に、最近は目が覚めるとすぐに、自分だけのために作ったプレイリストを聴きながら、身支度したり、朝食の準備をしたり。
ここしばらくは、聴くより歌ったり、ピアノを弾く方が好きだったのに…突然の変化に、正直、戸惑っている。
で今は、もっぱら某海外ミュージシャンの音楽を聴いている。

聴き始めたきっかけは、YouTube。
たまたま見つけたその人のMVを聴いたら、声がすごく素敵で、歌も上手くて、気づいたら時間を忘れて聴き入ってしまったほど。

彼の名は、Mew  Suppasit (ミュー・スパシット)
最近、よくアジア圏の人の音楽を聴くようになっていたが、彼もやはりアジア圏。タイランドのミュージシャン・俳優だった。
たぶん、耳がアジアの音楽に反応しているのだろう。

だからと言って、その国独特の、民族音楽な訳ではなく、例えばJ-POPとか、K-POPといった類。ほぼタイ語で歌っているので、歌詞の内容はわからない。
それも最近の傾向。
歌詞、言葉で音楽を聴くのではなく、とにかく音オンリー。
心地よい声に心地よい音。それは必ずしも調和が取れているという意味ではなく、不協和音でもスーッと耳に入ってくれば、私にとっても心地よい声、音、音楽なのだ。

何度かここに書いたけれど、数十年も前、子供の頃は、本当によく海外のミュージシャンの音楽を聴いていた。
ビートルズはもちろん、古くはオズモンドブラザーズ、ダニエル・ビダル、サイモンとガーファンクル、ABBA、クィーン、ベイシティーローラーズ、シルヴィ・バルタン、ポール・モリアにフランシス・レイと、挙げたらキリがないほど。そうそう、たまたまテレビをつけたら、エルビス・プレスリーのハワイ公演中継を放送していたのを観た記憶まである。

そこから3つ上の従姉妹の影響を受けて、グループ・サウンズ、フォーク、ニューミュージック、一時期はアルフィーが好きで、ロックの専門誌まで買って読んだことも。

従姉妹が就職し、彼女からの影響を受けなくなった頃に聴くようになったのが、アリス、そしてメンバーの谷村新司、堀内孝雄さんだった。
彼らを知ったのは、すでに活動を休止して数年が経った頃。
リアルタイムでは聴くことはできなかったけれど、声と楽曲に惹かれ、レコード、CDをよく聴いていた。

その頃は本当に好き好きで、なんとアリス、谷村さん、堀内さんと3つのファンクラブに入っていた。
ファンクラブに入ると、会報が届くだけでなく、コンサートのチケットが先行販売される特典があり、よい席が当たる確率が高くなる。
実際、谷村さんのコンサートでは、前列5番目以内の席がよく当たった。
10年以上通い詰め、ここに移り住んだ当初もまだファンクラブに入っていて、何度かコンサートにも出かけた。

それがいつの間にか足を運ばなくなり同時に、ファンクラブもやめた。
ずーっと好きでいるというのは、簡単なようで実は難しい。
長く音楽活動を続ければ、音楽性も自ずと変化する。その変化が、こちら側の嗜好に合っていれば、否、初めは合わなくても、どこか遠いところに連れていってくれる、そんな音楽性の高さや魅力があれば、もしかしたら長くファンでいられるのかもしれない。
でも、あれ?どうしたんだろう?と疑問符がついた時、こちらの決断を迫られる。
(あくまでもこちら側の嗜好の問題として)

そして今、新たにファンクラブに入ろうかどうしようか迷っている。
しかも海外の…となれば尚更だ。
一番の理由は、国内ではCDが手に入らないこと。配信で聴くことはできるが、それでは飽き足らず、やはりCDが欲しくなる。
CDを手に入れるには、それしか方法はない。
でも、肝心の英語でのやりとりは大丈夫?不安が頭を擡げる。
うーん…まずは英語を覚えなくてはいけないのかな…


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