思想が宿る作品への気づきが暮らしに面白さを生む。加島美術vol.4
2023年3月21日、衝撃的なニュースが流れた。葛飾北斎の浮世絵がニューヨークのオークションでおよそ3億6千万円という記録的高値で落札されたのだ。その数年前には伊藤若冲の作品が約1億7千万円で競り落とされ話題となった。昨今、日本美術は海外でさらに高い評価を受けはじめている。私たち日本人は豊かな美術の土壌に暮らしながらも何かを見落としてはいないだろうか。今回は古美術の聖地である京橋に若くして日本美術の画廊を構える加島林衛氏を訪ね、4回にわけて話をうかがうシリーズの最終回となる。