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【青ヶ島滞在記】深夜の青ヶ島を徘徊する

前回の記事〜あらすじ〜

青ヶ島でのコミュニケーションについて。話す内容、話し方、言葉の選び方が全然違う。それもまた、新鮮で面白いです。やっぱり、その土地や人柄を知るには1ヶ月くらい居ないと知れませんね。今度は海外に1ヶ月くらい行きたい。



8月25日 酔っ払いの深夜徘徊

買いだめしておいたビール、レモンサワー、ハイボール。ビールとハイボールは既に注入済みなので、レモンサワーを片手に深夜の青ヶ島を徘徊する。

内地ならば間違いなく怪しまれるだろう。ここでは(たまにすれ違うが)ほとんどすれ違わないので怪しまれようもない。すれ違ったところで「こんばんわ」と挨拶するだけ。

国道236線を横切ったり

明かりのついているレンタカー屋さんを横切ったり

自販機を横切ったりして

お風呂あがりの酒持ちが腰を落ち着かせる場所を探す。

島唯一の信号機を渡ると、目の前には海が広がっている。ガードレールのポールがちょうどよくフィットする。

右手に持っているプラスチックのカップには、氷とレモンサワーが入っている。本来ならば空と水平線がわからなくなるくらい青く、向こうまで続く海だが、夜になると心地よい怖さを感じる。

8月の前半が忙しかった分、島の皆様が気を遣ってそっとしておいてくれているのかもしれない。不定期で強弱のある風が半袖の素肌に触る。台風が近づいているからなのか少し、寒い。

信号機のすぐそばには牛小屋。近くを通ると動物園の匂い、獣臭がする。夜は閉まっているので入れないが、闇世の中「モォ〜」と聞こえる。一瞬、唸り声にも聞こえるのが恐い。


せっかく今、青ヶ島に居るんだ。青ヶ島のことをリアルタイムに伝えるにはしかない。まずは“青ヶ島滞在記”に少し手を加える。

我ながら良い表紙だ。編集しなくてもそのままの景色を使うだけで充分絵になる。フォントをかわいらしくしたので、より(イメージしていた)ぼくのなつやすみ感が出た。

暮らしや文化が全く違う青ヶ島は、日本語の通じる海外のよう。青ヶ島にて毎日noteを更新しているが、考えをまとめられ、自分と向き合える素晴らしい機会に恵まれた。何を大切にして、大事にしたいのか。たまに涙が出るほど。第二の故郷になりつつある。


次回「青ヶ島の歴史」


ナレーター
有野優樹(ありのひろき)

青ヶ島から配信


青ヶ島で体験した不思議な話

正直に言います。話を上手くするため、映画を見たり本を読んだりのお金に当てます。直近、島に暫く住む予定なのでそちらの生活費に。